BLOGしょう先生のブログ

お子さんへのプレゼント~後編~

おはようございます。今日は昨日の記事の続きです。

歯の寿命ってご存知ですか?

みなさんは、歯の寿命って考えたことがありますか。平成11年に厚生労働省が歯の寿命を調査したのですが、おおよそ50年から70年の間ぐらいとなっています。

期間に大きく幅があるのは、歯の種類(前歯や奥歯など)によって、異なる結果が出ているからです。

歯の平均寿命ということは、歯にとても気を使っている人から、歯にまったく気を使っていない人まで含めての平均値ということになります。

ということは、ちょっと雑な言いきり方をすれば、「50歳から67歳ぐらいの間までは、なんだかんだ歯は残っている」とも言えます。(もちろん平均的な人は、という前提ですので、お間違いなく。)

矯正が歯の寿命に及ぼす効果

矯正には審美的な効果、すなわち「見た目の問題の改善」効果だけでなく、予防的な効果があります。

予防的な効果とは、

・歯磨きがしやすくなることで虫歯や歯周病にかかりにくい口の環境を作る
・噛む力を多くの歯で分散させることで、歯が割れることを予防する

といった効果です。すなわち、歯の寿命を延ばすと考えられます。

矯正の効果を実感する時に、親はもういない?!

ただしこの歯の寿命を延ばす効果を本人が「ああ、矯正やっててよかった」と実感するのは、周りの友人が歯のトラブルに悩み始めてからになります。

お友達が50歳台、60歳台になってきて初めて、「あれ、なんかみんな歯のトラブルで悩んでるな…」と気づくわけです。

そして、自分はなぜ歯のトラブルが少ないんだろう?と考えて初めて、矯正の効果である可能性に気づくことになるのです。

そのころに、このブログを読んでくださっているお父様・お母様は…もしかしたらこの世にいないかもしれません。

そういった観点から、生命保険と同じようなプレゼントになります。

人は正常なことに気づかない

不思議なもので、人は正常なことに気づきにくいようです。

例えば、足を怪我したら足の大切さに気付きますし、虫歯になれば歯の大切さに気付きます。でも、そうなるまではなかなか気づかないものです。

矯正も同じで、親御さんがお子さんの歯並びをきれいにしてあげて、正常な状態になっても、お子さんにとってはそれが当たり前でなかなか感謝されなかったりします。

「ああ、矯正やってて良かった」と本人が思うのは、高齢者になってからなのです。

ちなみに、矯正をしていなかったら

今回は、生命保険など、少しお金がらみのお話をしました。

もし、矯正をしていなくて、歯への関心が低くて、高齢者になったときに歯がたくさん抜けてしまっていたら、どのぐらいの費用がかかるのでしょうか。

例えば、人工の歯「インプラント」をきちんとした設備でつけてもらおうと思うと、1本あたりおおよそ40万から50万はかかるでしょう。それがもし10本となったら、400万から500万になります。

歯周病で歯を支える骨が溶けてしまっていて、その骨を回復するところから始めないと…となると、その倍額、800万や1000万といった金額がかかる場合もあります。

社会に出て、仕事を頑張って、ようやく仕事が落ち着いて第二の人生を考えようかという年齢になって、そんな出費、大変ですよね…もちろん費用だけでなく、通院期間も大変です。

そういう結果を招かぬよう、少しでもリスクを下げるために小さいうちに矯正をしておくということは、すごく価値があると思います。

(もちろん、矯正をしてその後定期検診に通ってメインテナンスをしなければなりません。)

矯正は予防接種と同じです

矯正した方が良いですか?ってよく聞かれるのですが矯正は「予防」効果が高い治療になります。

身近な例でいけば、インフルエンザの予防接種と同じです。

予防接種をしてもかかる人はかかるし、その逆もしかり。

矯正も、することでメリットは大きいですが、矯正をしなくても大丈夫な人もいます。

矯正治療はお子さんへの素晴らしいプレゼントだと思いますが、その結果が分かるときには、親はもうこの世にはいません。

そういった長期的展望で、矯正治療を考えていただけると幸いです。

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