BLOGしょう先生のブログ
おはようございます。今日もお越しくださり、ありがとうございます。今日は、前々回の記事の続きです。
歯医者さんの裏側、機械室について勉強しましょう。
目次
3つの機械は空気をやり取りします
土日を使って、皆さんに分かりやすいように模式図を作ってみました。
この前の記事でお伝えした通り、機械室には3つの機械があります。
細かい説明は置いといて
オレンジ色の機械は診療室から吸い込んだ空気を持ってきて、外に排出します。
青色の機械は機械室の空気を圧縮して、診療室に運びます。
オレンジ色の機械は基本的に室外へ空気を運び出しますが、完ぺきではありません。
機械室の中には、汚れた空気が残ってしまいます。
この空気を再び青い機械が圧縮して、診療室に運んでいきますので、
どこかでその汚れを「ろ過」しなければなりません。
本来エアドライヤーにろ過機能はついていない
上の図では、黄色で不純物・汚染物を捕まえる!!と書いていますが、もともとエアドライヤーにはその役割はありませんでした。
ドライヤーと聞いて、皆様が思い浮かべるのは髪の毛を乾かすドライヤーではないでしょうか。
そのドライヤーと同様に、空気を乾かす、すなわち圧縮した空気に含まれる水分を蒸発させる機械なんです。
ですので、普通のエアドライヤーを使っていると、不純物はそのまま空気に含まれて、診療室へ流れ出てしまうのです。
これはみなさん、嫌じゃないでしょうか??
私は嫌です。
フィルターつきのドライヤーで、不純物の除去も可能に
今もまだ、フィルターのついていないドライヤーはたくさん販売されているのですが、当院では、新しいフィルター付きのドライヤーを導入しています。
このドライヤーには2つのフィルターが付いています。
①オイルミストフィルター ろ過度:0.01㎛(捕集効率99.9%)
②除菌フィルタ ろ過度:0.2㎛(捕集効率99.999999%)
この2つのフィルターによって不純物除去と除菌を行い、清潔な空気を院内に送り込むようにしています。
驚くべき除菌性能
この除菌フィルタの性能はLRV≧8という基準なのですが、これは
1億個の細菌が存在した場合、8桁の細菌を減少させることが可能。
つまり、100000000個の細菌が1個まで減少するということなんだそうです。
1億個が1個!!すごいことですよね…
逆に言えば、このフィルターを通過しなければ、1億個の菌はそのまま診療室へということですね。
見えないところで、頑張ってます
このエアドライヤーは患者様の目に触れることはありません。
でも、見えないところで頑張っています。
どうしても見えるところに置いてある機械が最新だったり、仰々しい機械が目に付くと、安心してしまいますが、見えないところで頑張っている機械もあるので、ぜひ知っていただきたいなと思って、書いてみました。
『吸う空気 機械室から 舞い戻る』
いかがでしたでしょうか。フィルターがなければ、みなさんのお口を吸った汚れた空気は、舞い戻ってきてしまいます。
立派な機械が診療室で汚れた空気を大量に吸い込んでも、その空気がぐるっと戻ってきてしまったら、意味がないですよね。
汚れた空気が戻らないように機械室で頑張っているエアドライヤーのこと、ぜひ覚えてあげてくださいね。
これを覚えたら、かなりの歯科診療室マニアです!