BLOGしょう先生のブログ
おはようございます。今日もお越しくださり、ありがとうございます。
先日、4歳のお子さんの初めての治療がとてもうまくできました。
「うまくできた」とは、「お子さんが嫌がらずに」「楽しく」治療を受けて帰ってくれた、ということです。
今日は私がどんなことに意識をして、未就学児(小学校に入るまでのお子さん)の治療を行っているか、その方法について、ここに綴りたいと思います。
目次
目線の高さを合わせる
小学校に入る前のお子さんにとって、歯科医師は赤の他人であり、自分の社会(世界)には存在しない人間です。
お子さんに興味を持ってもらうために、まず目線の高さを合わせてご挨拶するようにしています。
それでもプイとよそを向いてしまう子もいますが、その時はまず、親御さんとしっかりとお話をするようにしています。
親御さんと仲良くなることで「赤の他人」から「大好きなパパ・ママのお友達」に昇格するのです。
それにより、お子さんは私に興味を持ってくれるようになります。
まぁまぁ時間がかかりますが…
自分から名乗る
私は必ず、自分の名前を先に名乗ってから、お子さんのお名前を聞くようにしています。
大人の世界でもそうですよね。
電話でいきなり「田中さんですか?」と不躾に聞いてくる営業マンがいますが、やはり抵抗があります。
「お前は誰やねん」と。
子どもも同じです。私が先に名乗る方が(理解はできていないのかもしれないけれど)心を開いてくれる可能性が高いです。
ちなみに私は「しょう先生」と自己紹介しています。
ちっちゃい子も呼びやすいみたいです。
常に選ばせる
特に警戒心を抱いている子には、選択肢を提示し、お子さん自らが選ぶように誘導しています。
例えば、歯科医院では当たり前の「中へどうぞ」という行動。
私たち大人は診察室へ入ることを知っていますが、子どもにとっては未知の空間への入室。
待合室で、ちょっとお気に入りのおもちゃなんかで遊んでいる時に中へどうぞ、なんて言われたら「いやだ〜(バタバタ)」となってしまうんですよね。
ですので、私は2つの選択肢を提示します。
「しょう先生は◯◯ちゃんのお口を見たいんだけど、ここ(待合室)で見る?それとも、中のひろーいお部屋で見る?」
どちらにしても「見る」という選択肢しかないのですが、お子さんは自分で選びます。
そうすると、すんなりと動いてくれるのです。
もちろん、ここ(待合室)で見る、という子もいます。
その時は、まずは待合室でお口を見ます。
それはそれで、お子さんにとって「お口の中を見せることができた」という成功体験になるわけです。
すると、次も頑張ろうという意欲が湧いてくるし、どうやら目の前の大きいおじさんは、敵ではないようだという認識になりますので、警戒心が薄れてきます。
こうやって成功体験を積み上げて、お子さんが楽しいと思ってくれる歯医者さんになるよう、努力しています。
他院で無理と言われた患者様も、楽しく矯正をしています
他院で歯科治療が無理と言われたお子さんや、他院では泣いてしまうお子さんも通われており、楽しく矯正治療を行っています。
ただし、コミュニケーションには他の患者様の何倍も時間がかかるので、こちらから時間の指定などはお願いしています。
何曜日の何時しか無理!と言われる方には、大変申し訳ないですが、他の患者様もおりますので、当院での治療をお断りしています。
相性を大切に。そのお子さんにとって、何が幸せか。
先ほど、他院で治療ができない方も矯正をしていると書きましたが、誰でも私の医院で治療ができるということではありません。
どれだけ注意を払って接しても、何をしても、やっぱりできない子、泣いてしまう子はいます。
そういったお子さんは、残念ですが他の医院で治療をされた方が良いとお伝えします。
それは、そのお子さんを見捨てるということではありません。
大人も一緒ですが、お子さんにもやはり相性があると思います。
私の医院ではどれだけ頑張っても泣くお子さんが、違う歯科医院ではにこにこと治療を受けている、ということだってあると思います。
誰でも合わない場合はありますので、相性の良い医院で治療を受けられた方がお子さんにとっても幸せなんじゃないかな、と思います。
皆さんにいつまでも素敵な笑顔を
矯正治療は、歯並びをよくすることで、おじいちゃん、おばあちゃんになってもおいしいものが食べられて、笑顔でいられることを大きな目的としています。
当院のモットーは「いつまでも素敵な笑顔を」としていますが、この言葉に込められた思いは、上記のとおりです。
ただ、未来の笑顔だけではだめだと思っています。
将来のために、泣きじゃくって毎月歯医者に行くことが、果たして幸せなのか。
もちろん多少の頑張りは必要だと思いますが、死ぬほど嫌な思いをしながら矯正治療をする必要があるのか。
未来の笑顔だけでなく、今の素敵な笑顔も大切にできる矯正医でありたいと考えています。
みなさんでたくさんの笑顔を咲かせられるように、一緒に頑張っていきましょう!