BLOGしょう先生のブログ
おはようございます。今日もお越しくださり、ありがとうございます。
今日は、お母さまからよく相談を受ける「指しゃぶり」について綴ります。
目次
気が付いたら指をしゃぶっています
ちょっと目を離したら、指をちゅぱちゅぱと吸っている。
乳児であればかわいい仕草ですが、幼稚園、小学校と年齢を重ねるにつれて、いつになったらやめるのかしら…と心配になる親御さんは多いんです。
皆さんのお子さんは、指しゃぶり、していますか?
できれば小学校に入る前にはやめたいところ
矯正歯科の観点からお答えしますと、可能であれば、小学校に入るまでにやめたいところです。
小学校に入学するぐらいから、永久歯が生えてきます。
上の前歯が生えてきてもなお指しゃぶりを続けてしまうと、上の前歯は前に出てきてしまいます。
その結果、俗に言う「出っ歯」や「すきっぱ」の状態を作り出してしまいます。
他にも、上と下の前歯がかみ合わない「開咬」という状態になることもあります。
また、「吸う」という行動は、頬をキュっとすぼめますよね。
そうする時間が長くなることで、歯ならびが狭くなってしまうことがあります。
指しゃぶりがかなり強い場合は、歯だけでなく、上あごの骨ごと前に出てきてしまうこともあります。
骨格的に変化してしまうと、矯正治療で元に戻すことはできません。
本当はもっと早くやめられると良いのだけど…
歯ならびにとっては、指しゃぶりが良い影響を及ぼすことはありません。
そのため、早くやめられるなら、やめるに越したことはありません。
平成18年1月13日に行われた「小児科と小児歯科の保健検討委員会」で指しゃぶりについての考え方が議論されたようで、その会のレポートを見たのですが、
3歳頃までは特に禁止する必要がないものであることを保護者に話すようにすることが大切である。
とまとめられています。
3歳以降は保育園や幼稚園で子ども同士の遊びが増えるなど、社会性が発達するにつれて自然に減少することが多いようです。
また、小学校入学後は指しゃぶりはほとんど消失するとされています。
この時期(注:小学校入学後)になっても指しゃぶりに固執する子、止めたくてもやめられない子の場合は、小児科医、小児歯科医、および臨床心理士の連携による積極的対応を行う
とあります。
つまり、3歳頃から指しゃぶりが自然と減っていくのが望ましい、ということですね。
ただ、やめられないとまらないのが指しゃぶり
統計的なお話はご理解いただけたかと思います。
でも、それを知ったことでかえって、「ああどうしようかしら!うちの子もう4歳なのに指しゃぶり全然やめないわ。」と焦ってしまうかもしれません。
そして「やめなさい」と口酸っぱく言ってみるものの、その瞬間しか効果がない…と悩んでいるお母さま、お父さまも多いかもしれません。
そんな時、どうしたらよいのでしょうか。
以前の記事では、具体的な対処法について、まとめたものがあります。
参考になれば幸いです。
【関連記事】第11-2回【親の悩み】指しゃぶりがやめられません【矯正コラム】
指しゃぶりは矯正歯科医にも相談できます
いかがでしたでしょうか。
指しゃぶりという「癖」について、病院に相談するという認識は少ないかもしれません。
でも、矯正歯科医はそういったお悩みに関してもご協力できる部分があるかもしれません。
いつでもご相談ください。
もちろん、小児科や小児歯科の先生、保育士もお話を聞いてくださると思います。
いろいろな専門家から、お話を聞いてみると良いかもしれませんね。
今日もお読みくださり、ありがとうございました!