BLOGしょう先生のブログ
おはようございます。今日もお越しくださり、ありがとうございます。
今日は、ぐらぐらした乳歯をすぐに抜いても良いのか?というお話をしたいと思います。
この問題は、歯科医師でも知らない先生が多いんです。ぜひ皆さんには知っておいていただきたいと思います。
乳歯は抜いても良い?
「この歯ってさ、もう抜いて良いん?」
私が歯科医師だと知っている友人からは、子どもの歯がぐらぐらしてくると、決まってこのように聞かれます。
基本的には、ぐらぐらしているなら抜いて大丈夫です。
ただ、状況によっては「あえて残す」という選択肢を取ることもあります。
その判断は矯正歯科医・小児歯科医が専門的に得意としています。
反対に一般歯科の先生は、あまり詳しくないことも多く、安易に抜いてしまう先生も少なくありません。
6歳臼歯と乳歯の関係
乳歯は上下左右にそれぞれ5本ずつあります。
前から順番にA/B/C/D/Eと英語が割り振られているのですが、Eの後ろには、6歳臼歯という大人の歯が生えてきます。
6歳臼歯はEの後ろに生えてきます。
Eが抜けて生えてくるのではなく、全く歯のないところに生えてきます。
そのため、仕上げ磨きを全くしていないお母さまは、歯が生えてきたことにすら気づいていないこともあるぐらいです。
大人の歯は前から順番に数字が割り振られています。
1/2/3/4/5/6/7/8と数字が付いており、6歳臼歯は前から6番目の歯なので「6番」と言われています。
6歳臼歯は前に進む習性がある
この6番と呼ばれる6歳臼歯は、前に進む習性があります。
(専門的には「前に進む」という表現は使いませんが、皆様にはこちらの方がイメージしやすいかなと思います。)
正常な状態では6歳臼歯の前にEがあるので、前に進んでくることはないのですが、何かの拍子に早くEを抜いてしまったりすると、6歳臼歯は前に進んできます。
本来、Eが生えていたスペースには、大人の前から5番目の歯「5番」が生えてくるはずなんです。
ところが、5が生える前に6がぐいぐい前に来てしまうと…
そうです、5は生える場所がなくなってしまうのです。
一般的に、生える場所がなくなった歯は、違う場所に生えてくることが多いです。
その結果、歯ならびがガタガタの「叢生(そうせい)」になってしまいます。
叢生の「叢」は、草むらという意味です。草むらのようなガタガタの歯並びになってしまうというわけです。
できるだけEは抜かない
そのため、矯正医や小児歯科医はレントゲンを見ながら、5番が入るスペースがなくならないように歯を抜くタイミングを考えたりしています。
「できるだけEは抜かない」と覚えておいても良いかと思います。
もし抜けてしまったら
もし、何かの拍子で抜けてしまったら…
例えば大きな虫歯になって、抜かざるを得なくなってしまったとか、あるいは大きな怪我で抜けてしまったりしたら、どうしたらよいのでしょうか。
その時は必ず、小児歯科もしくは矯正歯科を受診するようにしてください。
6歳臼歯が前に進まないようにするための装置を作ってくれると思います。
(もちろん、費用がかかります。)
一般歯科では対処できない医院も
一般歯科では、あまりこのあたりの知識がない先生もいらっしゃいます。
「大丈夫、そのうち新しい歯が生えてくるから!」と何もしない先生もいらっしゃいます。
本当に大丈夫なのか、念のため小児歯科または矯正歯科で確認してもらうことをお勧めします。
一般歯科の先生が総じてダメ!と言っているのではありません。
一般歯科の先生の中には、子どもの成長や生え変わりにあまり詳しくない先生もいらっしゃる、ということをお伝えしたいのです。
逆に私たちは入れ歯のこととか、インプラントのことについては詳しくありません。
同じ歯医者でも、全く別の分野とお考えいただく方が良いかと思います。
今日もお読みくださり、ありがとうございました!
関連記事です。
【関連記事】第64回【年々減少?】大人の歯の本数が少なくなっている【矯正コラム】
【関連記事】第6回【意外と大丈夫】矯正中の発音について【矯正コラム】
【しょう先生のブログ】
月曜日から土曜日まで、毎朝7時に更新中です。
Instagram,Twitter,Facebookではブログの更新情報をお伝えしています。
YouTubeもやっています。しょう先生チャンネルへはこちらをクリック。
Clubhouseでは不定期で歯のお悩み相談室を開催しています。
【子どもの歯】お悩み相談室を検索してみてくださいね。
もしこの記事が良かったな!と思ったら、シェアしてくださいね。
下のshareボタンからシェアができます。
↓↓↓