BLOGしょう先生のブログ

第230回【矯正コラム】宿題のやり方から学ぶ、部分矯正の秘密

こんにちは!今日もお越しくださり、ありがとうございます。

皆さんは子どもの頃、学校で宿題が出ていたと思います。

計算ドリルとか、懐かしいですよね。そういった宿題は、どのようにしていましたか?

真っ先に答えを見て、それを写す派でしたか?それとも、自分で解いて、答えが正しいか確認する派でしたか?

意外と答えを写していたって方、多いんじゃないでしょうか?

その方が、早く終わるんですよね。早く終わるから、時間ができる。遊びに行ける。それって素晴らしいこと!!

当時はそう思っていたはずです。

 

そして今、大人になって。

もし、今同じ頃の自分に声をかけられるとしたら、どんなお声がけをしますでしょうか?

「勉強なんて役に立たなかったから、今のお前は正しい!むしろ要領良くて偉い!今を楽しもう!」と声をかける方もいるでしょう。

時は金なりと言いますが、学生時代の「今」を楽しむには、やはり効率よく宿題をこなすのは1つのテクニックなのかもしれません。

 

一方で「今勉強しておいたら、将来もうちょっと違う人生があったかもしれないよ。考え方をきちんと身につけて、将来のために頑張ろう!」と声をかける方もいるでしょう。

勉強をせず、後悔するのはもっと先のことになります。

学生時代の「今」の時間を多少勉強に費やしても、将来的に意味があると考えることも、1つの価値観ですね。

 

一昔前であれば、後者が正しいとされがちな世の中でしたが、今は生き方も多様化しており、一概にどちらが正しいとは言えない時代になってきました。

難しい問題ですね。

さて、「部分矯正」というのも、この宿題の考え方に似た側面があります。

部分矯正とは「前歯だけを治したいので、前歯だけ装置をつけてください」という依頼に応える治療法※です。

(※厳密には、部分矯正には他にも用途があります)

 

部分矯正の最大のメリットは「早さ」。

今の時期を楽しむために、早く治せることが魅力です。

一方で、デメリットは「根本的な歯の問題は解決していない」ということ。

宿題を丸写ししても本質は身につかないのと同じで、前歯だけを治しても、そもそも前歯がガタガタになった理由が改善していないため、再発したり、将来的に歯のトラブルが生じたりします。

 

私たち矯正医は、できれば根本的な問題まで解決して差し上げたいと考えます。

しかし、「今」も大切にしたい患者様のお気持ちも分かるので、カウンセリングが難しいと感じます。

今を優先した結果、絶対に将来に辛い未来が待っているとも断言できないので、いろいろな可能性を提示しつつ、患者様にどうするかご判断頂いています。

 

矯正歯科医も悩みながら、カウンセリングをしているんだな…と、知っていただけると嬉しいです。

今日もお読みくださり、ありがとうございました!

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