BLOGしょう先生のブログ

読書感想文:下町やぶさか診療所 傷だらけのオヤジ 著:池永陽

麟太郎は下町のお医者さん。

専門は外科ですが、仏様のような心の持ち主で、どんな患者のどんな話もしっかりと聞いてくれる…

そんな評判のおじいさん先生です。

 

私はテレビドラマのDr.コトーが好きだったので、コトー先生のようなイメージで読み始めたのですが、どうやらちょっと違う様子。

麟太郎は単なる優しいおじいさんではなくて、悪者は背負い投げしてしまうような、チョイワルオヤジ系おいしゃさん。

話し方も江戸っ子感満載です。

プライバシーなんぞ爪の垢ほどもねえ下町に、あっちこっちの噂話はつきもの。火事と喧嘩は江戸の花とよくいうが、噂話は毎日の生活の糧のようなもんだからな。

こんな感じでお話をする麟太郎先生なのです。

 

そんな麟太郎のところに来る患者さんはいろいろと訳あり。

そして、周りにいる人間も、いろいろと訳あり。

 

例えば、沢木麻世は診療所に居候として住んでいる高校生。

家が貧しいという理由でいじめを受けていた麻世。

そのいじめをはねのけるために、無料の古武術道場へ通い

男の子にも負けない強さを手に入れます。

 

ところが、強くなりすぎたのでしょう。

気づけば周りには不良やヤンキーしかいなくなっていた。

そして麻世も非行に走ることになってしまった。

 

その窮地を救ってくれたのが、麟太郎先生というわけです。

 

類は友を呼ぶといいますが

この麟太郎の周りにいる多くの人間が

不良やヤクザなどの絡む、グレーな人たち。

 

そのグレーな人たちが

人情や温かみに触れて、少しずつ成長していく人間模様を

この本では楽しむことができます。

 

ご興味ある方は、ぜひ読んでみてくださいね。

 

今日もお読みくださり、ありがとうございました!

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