BLOGしょう先生のブログ
おはようございます。今日は、私が開業にあたってずっと悩んでいた矯正の費用について、ここに綴りたいと思います。
目次
皆さんは、散髪にいくらお金をかけていますか?
皆さんが
・必ず必要とするもの
かつ
・値段が大きく違うもの
としてパッと思い浮かんだのは、散髪(美容院)代です。
みなさんはどんなところで、髪を切っていますか?
短時間できれいにカットしてくれるところから、長い時間をかけて丁寧にしてくれるところまで、いろいろありますよね。
どちらが良い、悪いという問題ではなく、それはお客様が選ぶのものかと思います。
どちらにも良さがあるということを前提に、今日の記事を読んでくださいね。
最初が安い方が、心理的に始めやすい
矯正相談に来られた方の多くは、料金を心配されています。それはもっともなことで、やはり心理的には「少しでも安いほうが良い」と思われているのではないでしょうか。
矯正相談で料金のお話をすると、みなさんのお気持ちを肌で感じるので、やはり安い方が良いのかな…と悩みます。
費用の安い医院は、患者様が多い
私は開業までに複数の医院で働いていたのですが、中には費用が安く、めちゃくちゃ混んでいる医院がありました。
待合室には人が溢れ、外で待っている患者さんがいることもよくありました。
予約制ですが、予約もあってないようなもので、来てから何分も待たなければならないのが普通でした。
患者様のママ友の口コミでは、
「あそこはいつも混んでる」
「ほんとすごい流行ってるよね」
「うちの子もあそこで診てもらおうかな」
となるようで、次から次へと新しい患者様が来られました。本当に患者様にとって、素晴らしい医院だったのかもしれません。
待合室の外まで人が溢れる理由
そんな医院で働いていて、私はすごく心苦しく感じました。いつも混んでいるように見えるのは、待合室が狭いからです。
きちんと待合室を整備すればそんなことはしなくて良いのですが、それには費用がかかるので、していないだけです。
また、予約時間になってもお待たせしているのは、無理な予約を詰め込んでいるからです。
何人かキャンセルするだろうという前提のもと、予約を詰め込んでいるのです。だから、誰もキャンセルしなかったら、予約時間にご案内できないのです。
そして、この時点でお気づきかもしれませんが、全員が予約通りに来た場合は、それぞれの方の診療時間が短くなるのです。
待合室も、予約時間も、なぜこんなことが起きるのでしょうか。それは、費用を抑えているからだと、私は思いました。
この話をすごく単純な話にしてしまえば、治療費が半額なら、その医院は2倍の人数を診ている、ということです。
実際にはもっと複雑な話ですし、さすがに半額ということはありませんでしたが、費用をおさえることで患者様が増え、さまざまな部分で満足する治療を提供できなくなっていました。
私だけでなく、スタッフはみんな、その葛藤を心に抱え込んで悩んでいました。
スタッフのケンカ
スタッフはそんな状況でも、一生懸命治療にあたりました。でも、やっぱりスタッフも人間。頑張れる限界があります。
ある日、診療中に「ゴン!」という鈍い音がしました。何事かと思ったら、スタッフが別のスタッフの髪の毛を掴んで、壁に打ち付けていたのです。
スタッフ同士のケンカでした。ものすごくびっくりしました。そのくらい、みんなが追い詰められていました。
どちらが本当に良い医院なのか
誤解があるといけないのですが、今回例に挙げた医院も、患者様からの評価はとても良かったです。何より流行っていますし、費用面での満足度は非常に高かったのではないかと思います。
ただ、私にはそのやり方がちょっと辛かったです。
私は、もう少し1人1人の患者様とゆっくり話して、疑問点を解決しながら治療を進めたいですし、スタッフにも戦場のようにバタバタ走り回って疲弊してほしくないです。
時間が余れば少し歯磨きの指導とかもして差し上げたいし、役に立つ情報もお伝えしたいと思っています。
それが、患者様にとって良いのかどうかは、今は分かりません。
きっとこれは、冒頭の散髪に関する考え方と一緒で、患者様がどのような医院を望まれるのか次第だと思います。
それぞれの医院の料金には、それぞれの医院のいろんな想いがあります。少しでもご理解いただけると嬉しいなと思い、こんな風に綴ってみました。