BLOGしょう先生のブログ
おはようございます。今日もお越しくださり、ありがとうございます。
今日は、子どもから大人の顔に変わっていく、その秘密について語ります。
小さい頃はかわいかったのに…
矯正治療中のお子さんを持つお母さんから、よく聞く言葉があります。
「小さい頃は可愛かったのに、なんだか大人っぽくなっちゃって…」
もちろん、ひげが生えてくる、とか、そういう分かりやすい変化も一因なのですが、それ以外にも大きな変化があります。
思春期にどうして大人っぽくなるのでしょうか?
それには、骨の成長が一役買っています。
思春期には下あごが成長する
思春期には身長が伸びるのはみなさんご存じかと思いますが、同時に「下あご」も成長します。
「下あご」とは、皆さんが通常「アゴ」と呼んでいる部分です。
解剖学的には、アゴは2つあり、「上顎:ジョウガク」と「下顎:カガク」に分かれます。
そのうちの下顎、すなわち下あごは思春期に成長するんです。
一方で、お口の中でも「上あご」は先に成長が終わっています。
「上あご」は、鼻の下あたりで、上の歯が植わっている部分です。
この「上あご」と「下あご」の成長スピードの差から、思春期にぐっと大人びた顔になってくるんです。
イラストで大人と子どもが判別できる理由
このイラストを見て、真ん中の人が大人で、両端の2人が子どもだということはなんとなく分かります。
でも、よく考えてみてください。
もしかしたら、3人兄弟の一番上のお姉ちゃんが本を読んでいるかもしれませんよね?
ほとんどの方は、「真ん中の人は大人だから、お母さん」と認識したはずです。
それは、なぜでしょうか?
髪型やお洋服は、子どもでも変わらないですよね。
違うのは「目の位置」です。
真ん中の人だけ、目の高さが顔の上寄りにありますよね。
一方、両端の2人は、目の高さが顔の真ん中にあります。
頭と、アゴの間にあるって感じです。
これが、子どもの特徴なんです。
思春期に下あごが成長すると、顔が長くなります。
すると、相対的に目は顔の真ん中から上方に移動します。
「相対的に」というのは、実際に目玉が上に上がっていくのではなく、下あごが大きくなった結果、目が上の方に上がったような印象を受ける、という意味です。
こうやってイラストを見ると、小さい赤ちゃんは目と口がすごく近いですよね。
大きくなるにつれて目と口の距離が離れていきます。
これが、骨格の変化です。
成人とおじいちゃんおばあちゃんでは骨格が変わらず、しわが増えたりしていますね。
矯正治療にも影響してきます
下あごが思春期に成長するということ、お分かりいただけましたでしょうか。
この下あごの変化が後から生じることが原因で、矯正治療にも考慮すべき点が出てくるんです。
これについては、また明日綴りたいと思います。
今日もお読みくださり、ありがとうございました!