BLOGしょう先生のブログ
おはようございます。今日もお越しくださり、ありがとうございます。
今日は、矯正治療の期間についてのお話です。
子どもの矯正治療の期間はどれぐらい?
私は小児矯正(1期治療)の期間はどれくらいですか?と聞かれたら、「一般的には2年ぐらい」と答えています。
ただ、あくまで一般的な話であり、個人差は大きいです。
その個人差について、少しだけ説明をしたいと思います。
問題を大きく2つに分ける
皆様にイメージしていただくにあたり、問題のある歯ならびを少し大雑把に分類してみましょう。
(もちろん、私たち矯正医はもっと細かく分けて考えていますよ。)
大きく分けると「横方向の問題」と、「前後方向の問題」に分けられます。
横方向の問題
例えば「歯ならびのガタガタ」は、歯が生えるために必要なスペースが足りないために、歯がガタガタになります。
スペースが足りない時は、あごの大きさを広げます。この、広げるという治療は、お口の中を右と左に広げることが多いです。つまり「横方向の問題」を改善します。
この横方向の問題は、比較的早く改善することができます。
前後方向の問題
一方で「出っ歯」はどうでしょうか。
出っ歯の場合、上の顎(あご)自体が大きいことがあります。その場合、成長をコントロールする器具を使って、上下の顎のバランスを整える試みを行います。
これは、前後方向の問題です。
「受け口」も同じで、前後方向の問題になります。下顎が大きいわけです。
前後方向の問題は、歯を動かしてどうこう…という問題ではなく、骨格的なアプローチが必要になります。
そのため、お子さんの成長タイミングを見計らったりする必要があり、治療は長期化する傾向にあります。
(厳密には、歯を動かして改善する問題もあるのですが、あまり細かく書くと混乱しますよね。)
他にも、垂直方向の問題など
出っ歯や、受け口、ガタガタ以外にも、矯正における問題があります。
例えば、「開咬」という状態です。
これは、前歯が噛んでいない状態。上の歯と、下の歯の間に隙間がある状態を言います。
これは、前後でも横方向でもなく、垂直方向。
上と下に歯が離れてしまっているので、垂直方向の問題があります。
こちらも、比較的長期化しやすい傾向にあります。
横方向の問題であれば、解決が早い可能性がある
今日は、歯ならびを大きく2つ+αに分類しました。
その中で、横方向の問題であれば、比較的解決が早いかもしれないというお話でした。
もちろんこの分類は大雑把で、もっともっと詳しく考える必要があるのですが、歯の勉強をしたことがない方にとっては、分かりやすい分類かなと思い、ご紹介しました。
参考になれば幸いです。
期間を短く見積もるのはトラブルのもと
本当のところを言うと、私は、あまり治療期間について聞かれるのが好きではありません。
「うちの子の身長、将来何センチになりますか?」と聞かれて、答えられる方はいらっしゃいませんよね。
歯の矯正も同じで、成長を見ながらの治療になるため、正確なことを答えられないことが多いです。
あくまでも「過去の平均値と比較すると〇〇であろう」とか、「過去の治療経験からすると〇〇だろう」というあいまいなものになります。
皆さんには、そのあいまいさを理解していただけますと嬉しいです。
今日も最後までお読みくださり、ありがとうございました!
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