BLOGしょう先生のブログ
おはようございます。今日もお越しくださり、ありがとうございます。
今日は、反抗期のお子さんを持つ親御さん、特にお母さまにお読みいただきたいことを綴ってみました。
目次
お話の前に
私は子育てのスペシャリストではなく、教育学者でもありません。
あくまでも診療の現場で感じたことを記事にしました。
反抗期のお子さんにはこうして対応すべき!という明確な答えがあるわけではなく、これってどうなんだろう?と思ったことを書いています。
皆様の何かのきっかけになるような、そんな記事になれば幸いです。
うちの子、反抗期なんです
診療室ではお母さまのこんな会話が日常茶飯事です。
「もうね、全然言っても聞かないんです!!。」
「先生の前では返事良いんですけど、家ではほんとぜんっぜん言うこと聞かないんですよ。」
反抗期、思春期のお子さんを持つお母様って、きっと大きなフラストレーションを抱えているのでしょうね。
お話を聞いているだけでも、大変だろうなとお察しします。
私たちに一生懸命お話をしてくださるお母さまのお話を伺っていると、なかなかそのストレスを受け止めてくれる人や、ゆっくりお話を聞いてくれる人がいないのかな…と思います。
そして、少しでも私たちにできることがあればいいなと思いながら、お話を伺っています。
お話を聞くことが、結果的にお母様のお気持ちをやわらげる効果をもたらしたり、お子さんの治療の進め方に関して役に立つこともあります。
ただ、1点だけ、時々気になることがあります。
そのお気持ちを「お子さんの目の前」で私たち歯科医院のスタッフにお話をされるのは、親子の関係性のためにあまり良くないのではないかなと思う時があるのです。
お子さんが自分を否定されたと感じて、より距離が生まれないか
私はお母様がお話をされているとき、視界の正面にお母様、視界の端でお子さんの表情を見ています。
こういったお子さんを非難しているお話をしている時、思春期のお子さんのほとんどが無表情です。
例えばこれが、親子関係が良好な時で、お子さんもニコニコ笑って聞いていて、「なんでやねーん」みたいな和やかなジョークで済むようであれば良いのですが、難しい時期のお子さんは、なんだか感情を消した彫刻のような顔をしています。
怒りの感情すら読み取れないような、無の表情です。
そういう姿を見ていると、私には、お子さんからこんな感情が流れてきます。
「なんでそんなこと言うん?」
「もうええから、いらんこと言うなや」
「なんも知らんくせに」
「お前もたいがい家でちゃんとしてないやろ」
もちろん、実際に聞こえてくるわけではないのですが。
あーこれはしばらくは修復が難しいかもしれないな…と、思ってしまいます。
もちろん、正しいのはお母さん
お母様は事実を伝えてくださっているわけで、正しいのはお母さんだろうと思います。
ただ、お子さんは反抗期という難しい心理状態の時期。
家で甘えられる環境だからこそ、私たちに見せない甘えを見せている可能性があります。
それを歯医者の先生の目の前で暴露されること、これは精神的苦痛を伴うのではないかと、心配になるのです。
だからどうしたらよいのかは分からないが
冒頭でもお伝えしました通り、「では、どうしたらよいか…」に関する答えを持ち合わせているわけではありません。
きっと難しい時期のお子さんへの接し方に正解はなく、そのお子さんの個性に合わせて、100人いれば100通りの正解があるのではないかと思います。
距離の取り方がうまいお母さん
ただ、「さっと離れる」ということが正解になる可能性は高いのではないかと、たくさんの親御さんと接してきて感じています。
私が開業する前に勤めていた医院でのことですが、いつもお母さんと一緒に来る小学生の男の子がいました。
お子さんはおとなしく、「こんにちは」と「さようなら」以外はほとんど何も言わない子でした。
お母さまも穏やかな方です。
ある日、どんな話をしていたかは忘れたのですが、ちょっとお子さんが何か言いたそうな状況になったんです。
何も言わなかったのですが、何か言いたい。
そんな雰囲気を私は感じました。
そしてその次の回から、ぱたっとお母さまが来られなくなりました。
もしかしたら、お家で口論になったのかもしれません。
あるいは、お子さんから次からは1人で行くと言ったのか、はたまたお母さまが次からは1人で行きなさいと言ったのか…
真相は分かりませんが、絶妙なタイミングで、親子の距離を取られたように感じます。
それ以降は、お子さんもしっかりと自分の意志を、自分の言葉で伝えてくれました。
治療にも協力的で、治療に関してのトラブルは起きませんでした。
過干渉と放置
何度も繰り返しますが、あくまで1人の例であって、早く距離を取ることを推奨しているわけではありません。
ただ、反抗期に入ってからの過干渉、特に、お子さんの目の前でお子さんを非難する(とお子さんが受け取ってしまうような言葉)は、あまり良い結果を生み出さないのではないかと思います。
でも、逆に全くの放置もだめですよね…
このあたりが、反抗期の心理として難しいところですね。
私たち歯科医師や歯科衛生士に何ができるのかは分かりませんが、少しでもお母さまの負担をやわらげ、お子さんにも治療を頑張っていただけるよう、できる限りのことをしていきたいと思います。
とりとめのない記事となりましたが、今、子育て真っ最中のお母様は、どのように思われましたでしょうか。
何ができるかは分かりませんが、またお子さんの矯正治療で悩むことがありましたら、いつでもご相談くださいね。
今日もお読みくださり、ありがとうございました!
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