BLOGしょう先生のブログ
おはようございます。今日もお越しくださり、ありがとうございます。
今日は、私の友人からの質問にお答えしたいと思います。
目次
友人からの質問
「子どもの前歯が永久歯に生え変わりました。行きつけの歯医者さんから矯正を勧められたんだけど、全て生え変わる前から始めていいの?」
九州に住む友人から、こんな質問が届きました。
答えは「始めて良い」です。
私としては「むしろ、始めた方が良い」と思います。
矯正開始時期は6歳から9歳ぐらい
前回の記事でご紹介しました通り、一部例外を除き矯正開始に良い時期は小学校入学から3年生ぐらいまでです。
お子さんの成長や、歯の生え変わり度合により開始年齢には幅があります。
全部大人の歯に生え変わってからでも治療は可能
もちろん、全て大人の歯に生え変わってからでも治療は可能です。
矯正治療には1期治療と2期治療があります。
1期治療
1期治療は小児矯正とも言われ、あごの骨の発達時期に矯正治療を行うことを指します。
あごの骨を成長に合わせて広げていくことで、大人の歯を抜かずに並べられるようにしよう!というコンセプトです。
2期治療
2期治療は成人矯正とも言われ、成長後に矯正治療を行う方法です。
成人矯正と言われるものの、成長が終わっていれば2期治療になります。
成長の早い女の子だと中学生ぐらい、男の子でも中学生後半ぐらいからスタートすることができる場合もあります。
全ての歯が生え変わるのを待つと、2期治療になる
質問にあった「全ての歯が生え変わったら矯正をする」というのは、2期治療になります。
生え変わりが終わるのを待っているとあごの骨の成長時期を過ぎてしまうため、あごの骨を成長に合わせて広げていくことができなくなります。
骨を広げられない時期になると、歯がガタガタの場合は、大人の歯を抜いて矯正治療を行うことになります。
大人の歯を抜くことに抵抗がないかどうか
つまり、大人の歯を抜く確率が高くなっても良ければ、2期治療から開始するのもあり、ということです。
大人の歯を抜いて矯正治療を行うことは、昔から行われている方法であり、決して悪い治療法ではありません。
幼少期に矯正治療を受けさせることが「かわいそうだ」と感じられる親御さんもいらっしゃいますので、そういったお考えの方には2期治療から開始することが良いとアドバイスをします。
一方で、幼少期に治療しておけば、大人の歯を抜かずに済んだかもしれません。
私はできるだけ歯を残してあげたいと思いますが、皆様はどうでしょうか。
お子さんの歯についてのお考えによって、どのタイミングで治療を始めるかを検討されると良いでしょう。
ちなみに、矯正医でもこのあたりの判断は意見が分かれるところです。
かかりつけの歯医者さんに矯正専門の歯科医師がいるか
さて、友人の質問は「子どもの前歯が永久歯に生え変わりました。行きつけの歯医者さんから矯正を勧められたんだけど、全て生え変わる前から始めていいの?」というものでした。
この文章だけでは「かかりつけ医に矯正を専門にしている歯科医師がいるかどうか?」が分かりません。
もし、院長先生、すなわち虫歯治療などを専門にする先生が矯正治療を担当するということであれば、少し注意が必要でしょう。
一方で、院長先生ではない、矯正を専門にしている先生が別にいる場合や、矯正歯科への受診を勧められたということであれば、問題ないでしょう。
幼少期だけ簡単な矯正をして、難しい場合は専門の歯科医院へ紹介、などは要注意
矯正を専門としていない歯科医師が治療を手がけ、トラブルが生じるケースは昔からあります。
千葉県在住の女性(22)は、元々通っていた一般歯科で歯を外側に傾けてスペースを作る「拡大床」と呼ばれる装置と、アライナーを組み合わせた治療を4年間続けた。歯はまっすぐに並んだものの、上の歯が前に突き出る「出っ歯」になってしまったため、矯正専門歯科への転院を余儀なくされた。女性は「マスク生活が長くなって私の周りにも矯正を考える人が増えているけれど『事前にちゃんと調べた方がいい』と勧めたい」と話す。(毎日新聞オンライン記事)
https://news.yahoo.co.jp/articles/042f9e353e523d93041f289a625d79b80b029812
文中にも「矯正専門歯科への転院を余儀なくされた」とあります通り、一般歯科で治療を受けたために余計にややこしいことになることは少なくありません。
矯正を専門に行なっている歯科医師に診てもらえるかは確認しておきましょう。
今日もお読みくださり、ありがとうございました!