BLOGしょう先生のブログ
こんにちは!今日もお越しくださり、ありがとうございます。
しょう先生、友人の矯正相談に応じる
先日、私の友人とその奥様が、お子さんの歯ならび相談のため、はるばる奈良から矯正相談に来てくださいました。
遠方なので私はセカンドオピニオンとしてお話を伺うだけでしたが、「今の状態であれば、マウスピース矯正でもできますよ。」とお話をしました。
そして、いくつかの質問にお答えしました。
友人から心配する声が届く
後日、私の友人からこんな報告を受けました。
「近くの矯正歯科で矯正始めることになったんやけど、そこの先生にマウスピース矯正とか絶対あかんってめっちゃ言われたで。嫁に、『あんたの友達、大丈夫なん?』って言われたんやけど…」
これは、なかなか難しい問題だなと思いました。
マウスピース矯正をダメだと言う先生の「3つの理由」
皆様の中にも、マウスピース矯正ってどうなんだろう?と思っていらっしゃる方が多いと思います。
私は「マウスピース矯正は良い矯正治療の1つ」だと思っています。
ですが、「マウスピース矯正なんて絶対だめ」と答える先生の気持ちが、分からなくもないのです。
【理由その1】昔のマウスピース矯正で、きれいに治らなかった経験がある
昔のマウスピースは材質があまり良くなかったため、装置を作っても歯が動かなかったり、患者様が痛すぎてはめられなかったりと、不自由なことが多々ありました。
私もそんな経験を何度もしています。
そのため、マウスピースというもの自体が信用されていませんでした。
特に矯正治療に昔から携わっておられる経験の豊富な先生は、マウスピースなんて信用ならないと思っておられることが多いです。
今のマウスピース矯正は日進月歩で、素材もどんどん良くなっていますが、やはり治療の挫折経験は身にしみ込んでしまうものです。
【理由その2】他の先生が行ったマウスピース矯正の、後始末をさせられた経験がある
これは今のマウスピース矯正業界の大きな問題点だと思うのですが、「矯正治療経験のない歯科医師でも、簡単に矯正できますよ」と謳う企業(マウスピース製作会社)が少なくありません。
会社としては、たくさん注文が入ってマウスピースが売れたら良いので、「誰でも簡単に」と宣伝して、普及を図っているのでしょう。
しかし、矯正治療に関する知識や、矯正治療の経験が少ない状態の歯科医師が軽い気持ちで取り組んでしまうと、予想していなかった結果になることがしばしば発生します。
経験の浅い歯科医師が、うまく矯正できなかったときに「あとはなんとかしてください!」と依頼を受けるのが、矯正を専門的に行っている歯科医師です。
そういった時に「マウスピース矯正を軽い気持ちで始めるのは、絶対やめてほしい」と思います。
「マウスピース矯正なんて絶対だめ」と答える先生は「知識の乏しい先生が、安易な気持ちでマウスピース矯正をするのはやめてほしい」と思っているのです。
【理由その3】歴史が浅い物に対する抵抗感
なんでもそうですが、新しいものに興味を持つ「先進的」な人もいれば、伝統的なスタイルを重んじる「重鎮」もいます。
これは、どちらが良い、悪いではなく、性格の不一致と言っても良いでしょう。
スマホが普及してもなかなかガラケーを手放さなかった人もいましたよね。
20年ぐらい前にはほとんどの方が携帯電話を持つようになっていましたが、それでも「携帯電話なんて持たない!!」と頑張っていた人もいましたし、「情報が海外に抜き取られるよ」と言って、頑なにLINEをしなかった人もいました。
やはり、歴史が浅い物には抵抗を持つ方が一定数いらっしゃいます。
治療方法は柔軟に決めていきたい
いかがでしたか。
マウスピース矯正は絶対にダメな治療法か?と聞かれたら、私はそんなことはないと答えます。
でも、だからと言って他の矯正治療法よりも優れ、これ以外は考えられない!!とも思っていません。
これから研究が進み、マウスピースの良いところが発見されることもあれば、問題点や弱点も出てくることでしょう。
さまざまな治療法を吟味し、取り入れるべきところは柔軟に学んでいきたいと思っています。
今日もお読みくださり、ありがとうございました!!