BLOGしょう先生のブログ

テニスと性格

先日、20代の男性から

「僕、いつも無意識に一言余計なことを言ってしまうんです」

と言われました。

別に相談でもなんでもない、他愛もない話だったので

何かをアドバイスするとかはなく、そのまま話は終わりました。

 

その夜、ベッドで横になりながら

「自分で分かってるなら、どうして直さないんだろう?」

と疑問に思っていました。

でも、ある日、テニスをしていて、その原因が分かったんです。

テニスはみなさんご存知の対人ラケットスポーツですが

勝つために必要な要素があります。

 

それは「相手が嫌がることをする」ということ。

対人スポーツには共通することかもしれませんが

これがなかなか難しい。

 

相手が嫌がることをするためには

「相手は何が嫌なのか」を分析しなければならないのです。

「嫌」を「苦手」と言い換えると分かりやすいかもしれません。

 

早いボールが苦手な人

高く弾むボールが苦手な人

走るのが苦手な人。

人それぞれに苦手があるので

そこを突いていかなければ

同レベルの相手に勝つことは難しいです。

 

しかしながら多くの人は

「自分がどうしたいか」を優先してしまうんです。

 

早いボールを打ちたい

高く弾むボールが打ちたい

…主語が「私」になってしまうと相手が見えなくなり

圧倒的な実力差がないと勝つのは難しくなります。

私はテニスのコーチをしていたので

そういう生徒さんにアドバイスをしました。

 

「相手は早いボールを打ち返すのは好きそうだから、

あえてゆっくり返してみましょう」

そうすると生徒さんは、目をぱちくりさせながら

「そんなこと考えもしなかった。」

と言われるんですね。

 

テニスをしていると一部の方は

相手の嫌がることをするのではなく

自分の形を極めていこうとされます。

特にボールが打てるようになってきた

初中級ぐらいの方に多いミスです。

 

もちろん悪いことではないのですが

勝つことを目指すならば

それは望ましくありません。

 

そして、その自分を極めるタイプの方は

なかなか「相手の嫌がること」が分からないようなのです。

 

なぜなら

テニス中の視点が全部自分の方を向いているのです。

練習試合でも「あ、今のフォームは良くなかったな」などと

自らの反省ばかりになっていきます。

分かりやすく言えば、ナルシストです。

 

バレエやフィギュアスケートなど

自分との戦いになるスポーツではそれが必須かと思いますが

対人競技ではそれは望ましくありません。

以上、テニスの話を簡単にまとめると、こうなります。

・テニスでは、相手の嫌がることをしなければならない
・でも、一部の人はテニス中に自分のことばかり見ている
・相手に関係なく、自分の打ちたいボールを打ってしまう
・改善しようとして、相手を見ようとしても、なかなか難しい
・なぜなら、普段相手を見ていないから

なんとなく伝わりましたでしょうか。

 

では、最初のお悩み

「僕、いつも無意識に一言余計なことを言ってしまう」について

どうしてこれがテニスと繋がるのか。それはこういう理由です。

・会話では、相手の嫌がることをしてはならない
・でも、一部の人は会話中に自分のことばかり見ている
・相手に関係なく、自分の話したい内容を言ってしまう
・改善しようとして、相手を見ようとしても、なかなか難しい
・なぜなら、普段相手を見ていないから

似ていると思いませんか?

 

つまり、テニスでも会話でも「相手の観察」が足りていない

「自分を中心に置いて行動している」ということが

良くないことにつながっているということです。

 

では、どうすれば良いのでしょうか。

 

よくあるのが

一言余計なことを言ってしまうから、何も言わなくなる

という対処法ですが

これは上記の内容をまとめると違うのではないかと思います。

 

すべきことは

相手のことをもっとよく見ること。

 

髪型を変えたとか、ネイルを変えたとか

そういう表面的なことではなくて

もっと根本的な人としての観察をすることが

対処法になるのではないかな…と

私は思いました。

 

皆様はどう思われましたか?

 

今日もお読みくださり、ありがとうございました!

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