BLOGしょう先生のブログ
当院では、矯正治療に来られた患者様に
歯磨きの指導もしています。
指導をするにあたり
歯科衛生士に何度もお願いしている
私のこだわりポイントがあります。
「歯磨き指導の際は、前回のカルテを見て
前回指導したことができるようになっているかを
必ず確認してほしい。」
と伝えています。
私たちはみなさんが上手になるまで
毎回歯磨きのワンポイントアドバイスをしています。
指導は月に1回。
その指導内容を実践した患者様と
指導内容を実践していない患者様がいますが
どちらの患者様にとっても
前回の確認をするということは
すごく重要な意味を持っています。
どうして両方に重要な意味を持つのか?
これは、自分を「夏休みを迎えた子ども」に置き換えてみると
分かりやすいかもしれません。
仮に自分が小学生だとしましょう。
あなたは夏休み前の終業式の日に
学校の先生にこんなことを言われました。
「夏休みも毎日の生活リズムが大切だから
毎日7時に起きようね。」
あなたはその指導を忠実に守り
ラジオ体操などに参加して
1か月の間、毎日7時に起きることができました。
夏休み明け、胸を張って学校に行ったら
先生が開口一番、こう言いました。
「さあ、今日から2学期だ。
夏休みにどれだけ勉強したか確認するぞ!」
…あれ、毎日早起きの話はどこに行ったのでしょうか。
『一生懸命頑張って、早起きしたのに
先生あの話忘れちゃったのかな?』
って思いますよね。
それよりは
「さあ、今日から2学期だ。
ちゃんと夏休みの間は早起きできたか~?」
って聞いてくれたらどうでしょうか。
「先生あのね、毎朝頑張って起きて
ラジオ体操もできたんだよー!!」
って話せますよね。
それにより、自己肯定感も高まることでしょう。
一方でもし自分が
夏休みに全く早起きできなかった場合も考えてみましょう。
2学期に登校して
「さあ、今日から2学期だ。
夏休みにどれだけ勉強したか確認するぞ!」
って言われたら、どう思うでしょうか。
『は~、早起きしたか聞かれなくて良かった』
『というか、先生の言うこと別に聞かなくても良かったんだ。』
『とりあえずその場だけ「はーい」って言っておこう。』
となりますよね。
そうではなく
「さあ、今日から2学期だ。
ちゃんと夏休みの間は早起きできたか~?」と聞かれたら
「できませんでした…」から会話が始まります。
では、次にどうしたら早起きできると思うのか?を
考える会話が先生とできます。
言われたことをやっていた人も
言われたことをやっていなかった人も
ちゃんと先月のことを振り返ることで
信頼関係が生まれていく。
それが患者様の成長につながると
私は信じています。
歯磨きでも、早起きでも、勉強でも
何でも同じだと思うのですが
復習や振り返りをしてこそ意味があると思います。
出来た人は振り返りをすることで
できた!という自己肯定感を高めることが出来ます。
出来なかった人は復習をすることで
次はどうすればできるのか考えることができ、
それが最終的に「できる」につながります。
毎月の復習、振り返りで
少しずつ、みなさんの歯磨きが上手になっていけば
嬉しいなと思っています。
そして、歯磨きが上手になれば
歯の寿命も長くなって
いつまでも笑顔で
おいしいお食事を楽しめるのではないかと
思っています。
今日もお読みくださり、ありがとうございました!