BLOGしょう先生のブログ

白杖

皆さんは「白杖」についてご存じですか。

「はくじょう」と読みます。

視覚障害のある方が移動するときに使用する杖です。

 

先日、白杖を持った方が横断歩道を渡られていたのですが

明らかに斜めに歩いていました。

私はちょうど対角線上の交差点で信号待ちをしていたので

ぼーっと見ていたのですが

その方はそのまま横断歩道を外れ

車の中央分離帯に杖をぶつけて、歩みを止めてしまいました。

道を見失って

横断歩道から少し離れた車線上で停止。

 

白杖を巧みに動かして

横断歩道へ戻る道を見つけられたようなのですが

既に歩行者の信号は赤になっています。

 

そのまま歩き続けたら、車にはねられるかも。

そう思うとハラハラしました。

 

幸い、信号の色が見えているのか

車の走行音を感じ取られたのか

歩みを止めて横断歩道のちょうど中央で止まられたのですが

危険なことに変わりはありません。

 

私の方は青になったので、慌てて走っていき

その方がいるところまでの横断歩道は

ちょっぴり信号無視をして

近づいて声を掛けました。

 

「大丈夫ですか。」

「渡り切れなくて…。」

 

「今、信号は赤ですが、車来ていないので

一緒に渡ってしまいましょう。」

「はい。」

 

視覚障害のある方は

急に触れたり、引っ張ったりすると

怖いと聞いたことがあったので

正しい方法かは分かりませんが

少しだけ腕に手を添えるだけにして

極力ご自身のペースで歩いていただきました。

 

やっぱり斜めに歩いていかれるので

ほんの少し軌道修正しつつ

残りの半分の横断歩道を渡り切りました。

 

何もなくて良かったと思いました。

目の見えない世界って、どんなものなのかなと思います。

 

一度、そういう体験をできる施設に行ったことがあります。

 

ただ、それはあくまで「体験」なので

また後で見えることが分かっています。

 

そうじゃなくて、永遠に見えない世界。

私は五感の中でも特に視力が良く

目に頼って生きている部分が大きいので

想像するだけで不安が募ります。

 

そんな世界で、生きている方が

少しでも生きやすい世の中になればいいなと

感じた一日でした。

後日、友人に「白杖を持った方がいて」と話すと

「はくじょう…?」ときょとんとした顔をされました。

あの杖を「白杖」と呼ぶことを知らない方も

きっとたくさんいらっしゃるんだと思います。

 

少しでも広まればいいなと思い

こんなブログを書いてみました。

 

今日もお読みくださり、ありがとうございました!!

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