BLOGしょう先生のブログ
おはようございます!今日は、友人の家に遊びに行った時の話をしたいと思います。
目次
歯医者さんなんだよ
友人には、小学校に入る前の幼くかわいい娘さんの花子ちゃんがいます。友人は花子ちゃんに私を紹介しました。
「歯医者さんなんだよ」
それだけで、花子ちゃんの顔には緊張が走りました。なぜかな?と思いました。
天国と地獄
ところで、ちょっと違う話をしましょう。
あなたは今、100歳。天寿を全うしてこの世から旅立ち、三途の河にやってきました。
そこに、白くながーい髭を蓄えて、木の杖を持った三途の河の番人が待っていました。
番人は優しい顔でこう言いました。
「あなた、今から地獄に行こう」
「今、あなたの体には前世での悪い行いがこびりついているよ。地獄に行って悪いものを取ってもらわなきゃ、治らないよ」
…そう言われて、あなたは地獄へ行く気になりますでしょうか?
なぜ、地獄に行きたくないのか?
おそらく多くの方は、地獄行きを頑なに拒むと思います。
それは「地獄は怖い」という先入観(知識)があるからです。
私たちは地獄に行ったことはありませんが
「閻魔様に舌を抜かれる」
「釜茹でのお風呂に入れられる」
そんな怖いイメージがありますよね。
怖いところに行かなきゃ、治らない!と言われても、未知の恐怖へ進む勇気は、大人でもないものです。
パパは笑顔でこう言いました
さて、花子ちゃんのお家に戻り。
私を怖がる花子ちゃんにパパは笑顔でこう言います。
「ほら、花子、先生にお口見せて」
「あ、見せないんだ、じゃあ先生に歯を抜いてもらおかー」
「花子!そんなこと言うんだったら、先生にドリルしてもらうから!」
「ドリル痛いよー」
「もうお利口じゃない子は歯抜いてもらうからね」
歯医者は怖いことをする場所だと植えつけるのは親
ここまで読まれて、多くの方はお気づきかと思いますが、花子ちゃんにとって歯医者はすでに、私たちにとっての地獄と同じ扱いになっています。
歯医者では歯を抜かれる、ドリルでうぃーんってされる、怖い、痛い。そうインプットされた子は、歯医者と聞いただけで嫌だ!と言います。
歯医者に行かないと治らないよ!と言われても、私たちが地獄に行かなきゃ治らないよ!と言われているのと同じですから、頑なに拒むわけです。
歯医者にスムーズに行けるかは、親御さんの教育にかかっている
親御さんにぜひお願いしたいことがあります。
歯医者を「罰を与える人」「天罰を下す場所」として、子どもに教育しないでください。
言うことを聞かない子に、「そんな子は歯医者に行って、ガリガリって削ってもらうからね!」とかは厳禁です。
日頃の行いの悪い子に、「そんな子は地獄に落ちて、舌を抜いてもらうから!」と言っているのと同じです。
そんな教育をされたら、誰も歯医者に行きません。
残念ながら、日本ではこのような無意識の教育が普通になっているので、歯医者を苦手とする子どもが多くいます。
子どもの怖がるきっかけを作っているのは、案外親の方かも知れません。どうぞ今一度、お子さんとの会話を見直してみてください。