BLOGしょう先生のブログ
おはようございます。今日もお越しくださり、ありがとうございます。
今日の写真は、地元民の憩いの場、リバーモールです。夏場になると子どもたちが水場の周りに集まってきます。夜は外国の方達がビールを片手に夜風を楽しんでいる、そんな場所です。
歯型取りって知ってますか?
みなさんは、歯医者で歯型取りってしたことがありますか?歯型取りってとても気持ち悪いですよね。
歯型取りを知らない方のために説明すると、お口の中の型を取るために、お口の中に粘土を盛った金属のお皿を入れて、歯に押し付ける手順のことを歯型取り(歯科用語では印象採得:インショウサイトク)と言います。
お口の中に入れた粘土は最初は柔らかいのですが、時間とともに硬化し、数分で固まったら取り外すことができます。
矯正の装置を作るときや、矯正を始める時に歯型を取って、お口の中の模型を作り、その模型を見ながら治療方針を考えていくのが従来のやり方です。
歯の詰め物をする時にも型を取りますが、その場合は詰め物をする部分とその周囲だけで大丈夫です。
しかし、矯正の場合は口の中全部を複製しないといけないので、口の中が粘土でいっぱいになり、とても辛い思いをします。
歯型取りの敵、嘔吐反射
粘土が喉の方に流れてくると、一部の方は「嘔吐反射(オウトハンシャ)が起こります。嘔吐反射とは、オェーっとなるあれです。本当に苦しいんですよね。
嘔吐反射は加齢とともになくなる方が多いのですが、中にはずっと残る方もおり、その方々は歯型取りが非常に苦痛となります。
一般的に、歯ブラシをしていて奥歯を磨くとえずく(オェっとなる)方は、嘔吐反射があると言えるでしょう。
子どもの場合だと、そのまま本当に胃の中の食べ物を嘔吐してしまうことがあり、苦痛です。
歯型を取る時、患者さんも必死ですが、私たちも必死です。
大人はある程度吐き気を我慢できますが、お子さんの場合、突如、マーライオンの如くお口から噴射することがあります。
お子さんのお口から出る噴水をバケツで受け止めたり、背中をさすってあげたりして、慰めながら型を取らなければなりません。
患者さんのお洋服も汚れますし、スタッフも汚物にまみれてしまうことがあります。
大変なので、かわいそうに思うこともあるのですが、必要なものですので、私たちも根気強く頑張ります。
そんな歯型取りに革命が!!
歯型取りはお互いにとって大変だったのですが、今はその回数を劇的に減らすことができるようになりました。
「口腔内スキャナー」の登場です。
スキャナーとは、スキャンする機械のことです。
カメラをお口に入れて撮影をすると、お口の中の情報がモニターに送られ、画面上でお口の模型を見ることができます。
今のスキャナーは、撮影した画像が立体になります。
デジタル画像なので、回転させたり、拡大することもできます。本当に素晴らしい機能です。
これを使うことで、歯型取りは一部の装置や、どうしても必要な場合のみで良くなりました。それ以外は全てスキャンでまかなえるようになってきたのです。
みなさんがオェーっとなる負担を減らすことができており、今のところ当院でマーライオンのようになった方はいらっしゃいません。
歯型取りが苦手な方には心強い機械で、お力になれると思います。ぜひ、ご活用ください。
今日もお読みくださり、ありがとうございました!
(2020年5月8日更新)
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