BLOGしょう先生のブログ
おはようございます。今日は私の幼少期のお話を綴りたいと思います。
幼少期の記憶
みなさんはご自身が子供の頃のことって、覚えていらっしゃいますか?
私は小さいときの記憶が全てあるわけではないのですが、4歳、年中さんの頃から記憶があります。
覚えているのは、かくれんぼで鬼になった時のことです。
「もういいかーい」「まーだだよ」「もういいかーい」「まーだだよ」
を繰り返した結果、鬼の私がめんどくさくなり
「もういいよー!!」と言って、帰ってしまいました。
きっとあの時のおともだちは、今も茂みに隠れていることでしょう。
ずっと不快だった言葉
そんなおぼろげな記憶がある4歳から、ずっと嫌いな言葉があります。
それが、「よそはよそ、うちはうち」です。
「鬼は外、福は内」ではありません。それは節分です。
「よそ」とは、他のお宅、「うち」は私の家という意味です。
例えば…
・友達の家が海外旅行に行っているのに、我が家は行かない。
・友達の家では夜遅くまで起きていても良いのに、我が家は早く寝ないといけない。
そういう時に私が駄々をこねると
「よそはよそ、うちはうち」と言われるんです。
それが嫌で嫌でしかたがありませんでした。
この言葉が嫌な理由
なぜ、この言葉が嫌だったと思いますか?
自分の思う通りにならないから?いえ、違います。
それは、この言葉が都合よく使われており、論理に整合性がないからです。
「よそはよそ、うちはうち」と言うくせに、ある時には「たろうくんは1人でご飯作れるよ」とか、「よしこちゃんはちゃんと頼んだもの買ってこられる」とか言うんです。
それって、矛盾してますよね。
たろうくんはたろうくん、私は私です。そういう時、つまり親の都合が悪いときは「よそはよそ」と言うのに、私が失敗した時は「よその子はちゃんとできる」とか言うんですね。
だから、絶対こんな大人にはならないでおこうって思いました。
論理のつじつまが合わない大人になりたくないって思ってました。
そして、小学校の時は、反面教師だと思うようにしようって思ってました。
同じような言葉って、意外と多い
私はまだ人の親ではありませんが、歯科医師としてお母さま方がお子さんとコミュニケーションを取っているのを見て、私が小さいとき嫌だなって思っていた言葉を使う人は、結構いることに気づきます。
さすがに歯科医院で「よそはよそ」なんて言葉を聞くことはないのですが、「お兄ちゃんなんだから、ちゃんとしなさい」とか「男の子なんだから、我慢しなさい」とかはよく聞きます。
その言葉って、思っている以上に、子を傷つけているかもしれません。
使い方に気を付けて
私は、この言葉自体に問題はないと思っています。お兄ちゃんなんだから、ちゃんとしないといけないとは思います。
ただ、それなら逆に、「お兄ちゃんだから、○○していいよ」がセットにならなければならないと思うんです。
例えば
「お兄ちゃんなんだから、妹に好きなケーキを選ばせてあげなさい」と言うのなら
「お兄ちゃんだから、妹より先にゲームして遊んでいいよ」とか。
その優先順位に明確な基準があるとすれば、子どもは混乱しません。
大人にとって都合の良い言葉選びをしていないか
親にとって都合の良いときだけ、「お兄ちゃんなんだから」という言葉を使うことが、子どもを傷つけるのではないかと思います。
私はこういった言葉の問題に、小学生の時に悩みました。また、大学生になっても、「よそはよそ」って言葉を聞くたびに悲しくなっていました。
「よそはよそ」って言うなら、私は私。思うように好きにしたいと思いました。でも、好きなことをしようとすると、「よそと違うことをするな」と世間体を持ち出してくる。その矛盾がすごく辛かったです。
建設的な言葉であるようで、その定義は極めてあいまいな、感情的な言葉です。そして、感情的であるがゆえに、議論にならない、つまり、反論できない言葉でもあります。
私自身が大人になった今、ぜひ、このような言葉でお子さんをごまかし、混乱させないようにしたいなと思っています。
関連記事です。
→昔の自分の感情を思い出すことは、教えることにつながると思います。