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第7-3回【目立たないだけじゃない】裏側矯正(舌側矯正)ってどうなんですか?【矯正コラム】

おはようございます。毎朝7時に更新中のしょう先生のブログです。

今日もお越しくださり、ありがとうございます。

今日は、前回の記事に引き続き、舌側矯正について綴りたいと思います。

 

 

舌側矯正を取り扱っていない、5つの理由

前回、前々回の記事で、舌側矯正の難しさや、治療期間などについてお話をしました。

どちらかと言うと、良いお話が多かったかと思います。

ではなぜ、当院では舌側矯正を取り扱っていないのか。

その5つの理由を書きたいと思います。

 

 

1)お口の中が不潔になる

これが非常に大きな理由です。

舌側矯正は、とにかく歯磨きが大変なんですね。

私は舌側矯正を主としている医院でも働きましたが、来られる方のお口の中が、本当に汚れているのです。

ご本人も意識して磨いてくださっているとは思うのですが、舌側矯正特有の狭さが原因で、あちこちの隙間に食べ物が挟まっていました。

 

汚れているから虫歯になりやすいのか?と言われると、そこは賛否両論あります。

歯の裏側というのは、唾液が流れる部分なので、仮に汚れが溜まったとしても、唾液の力が働いて虫歯になりにくい、という説もあります。

なので、舌側矯正は汚いから虫歯になる!とは言い切れないのですが、虫歯うんぬんをひとまず横に置いといて、純粋にお口の中が不潔だと思います。歯ぐきが腫れている方も多いです。

 

 

2)違和感が大きい

歯の裏側には舌があります。

普通にしているだけでも違和感が大きいのですが、発音によっては舌を歯に当てたりするので、非常に話しづらくなります。

もちろんこれも個人差と言ってしまえばそれまでで、慣れる方がほとんどではありますが、あえて違和感が大きい装置をお勧めしなくても良いかなと私は思います。

 

 

3)迅速な救急対応が必要

歯の裏側で装置が外れてしまうと、舌にこすれたりして痛みがでます。

また、一番奥の歯についている装置が外れると、針金が飛び出してしまうので舌に針金がささったりします。

舌で触れる部分のトラブルになるため、迅速な救急対応が必要です。

当院では現在週に3日の診療としておりますので、休診日に対応が難しい舌側矯正は不向きであると思っていますし、患者様にも予定を変更して救急で来ていただくことに申し訳なさを感じます。

 

 

4)痛い

これは、上記2と3に共通することですが、総じて痛いと感じることが多いです。

もちろん、他の矯正装置であっても、痛いのは痛いのですが、あえて一番大変な装置を選ばなくても良いのではないかと私は思います。

 

 

5)1回あたりの診療時間が長い=口を開けている時間が長い

舌側矯正は、表側の矯正よりも診療時間が長くなります。

針金の調整も困難ですし、細かい作業になります。

そうなると、私たち歯科医師も大変ですが、患者様も長時間口をあけっぱなしにしなければならないため、大変です。

私自身が、長時間口を開けておくことが苦手なので、これは辛いのではないかと感じています。

ただ、歯医者でずっと口を開けていても平気そうな方もいらっしゃるので、これは個人差が大きいかもしれません。

 

 

メリットとデメリットを踏まえてご検討を

以上、私が医院で舌側矯正をしていない理由を書きました。

本日の記事はデメリットばかりでしたが、やはり「見えない装置」というのを最大の魅力として希望される患者様も多くいらっしゃいますので、そこはよくご検討いただくと良いかと思います。

その際に、ぜひ、その道の専門家にお話を聞いていただきたいです。

やはり舌側矯正を専門にしておられる矯正医と、表側の矯正を専門にしておられる矯正医では、言うことが少し違ってくると思います。

なかなかホームページだけでは知ることができないお話もあると思いますので、ぜひ一度、矯正相談に行ってみてくださいね。

 

今日もお読みくださり、ありがとうございました!

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