BLOGしょう先生のブログ
おはようございます。今日もお越しくださり、ありがとうございます。
今日は久々にブログをきちんと書く時間がありますので、しっかりとお伝えしていきたいと思います!
治療期間の設定がある
インビザラインは、マウスピースの作製に関して治療の期間設定があります。
最初のマウスピースを開始してから●●年(オーダー条件によって異なる)以降は新しいマウスピースが作れないという決まりがあります。
皆様にどういう影響があるかと言いますと、例えば矯正を開始した直後に、急に海外赴任が決まって矯正を中断しなければならなくなり、5年間治療をお休みした場合、帰国後に治療再開をすることはできません。
もちろん、再度基本料から費用を払えば可能ですが、かなりの出費になってしまいます。
これは、私たち歯科医師の都合ではなく、インビザラインの会社の決まりなので、私たちにはどうにもできません。
費用が高い
インビザラインは技工料が通常の矯正と比較して高くなります。
技工料とは、会社に頼んで矯正装置を作っていただく際の費用のことです。私たちはインビザラインの会社に装置を作製依頼するのですが、この費用がかなり高いです。
もちろん、高い理由と高いだけの価値があります。
他にもマウスピース型の矯正装置はいろいろとありますが、インビザラインのマウスピースは材料がかなり工夫されており、改良を重ねているので他社の追随を許さないクオリティーがあります。
また、作製にあたり、海外の工場のエンジニアや、通訳の方など多くの人を必要とします。
ただ、個人的には、もう少し安くなってほしいなと思ってしまいます。
まあ、そのうちメジャーになったら安くなるでしょ…と思ったそこのあなた。さらに残念なお知らせがあります。
おそらく、今後インビザラインの料金は高くなります。
というのも、会社自体が日本の会社ではないからなのか、年々技工料は順調に値上げされているのです。
日本は近年物価の上昇率が非常に緩やかですが、世界基準で技工料が値上げされているため、私たちのことはお構いなしで値段が上がっています。
これからもこの流れは続くのではないかなと思います。
海外で作る装置である
インビザラインで作るマウスピースは薬機法上の医療機器及び歯科技工士法上の矯正装置には該当しません。
このあたりは細かく書くと分かりにくいし、細かく書かなくても分かりにくいのですが、私の解釈できる範囲で、詳細を別の記事(お知らせ)の方に記載してみました。
ぎゅっと凝縮すると、海外で作る装置であることと、オーダーメイドであることから、日本の法律上は医療機器とみなされないようなのです。
ただ、マウスピースの材質自体は日本の法律で許認可を取得しているという…じゃあ何がだめなのかと思ってしまいますが、きちんとそのあたりは患者様にご判断いただく必要があるかと思います。
この、薬機法未承認の矯正装置はインビザラインに限ったことではなく、他にも舌側矯正装置(裏側の矯正装置)でも薬機法未承認のまま治療に使用されているものはあります。
また、矯正用アンカースクリューも以前は薬機法未承認で使用されていました。やはり歴史の新しいものは承認されるまでに時間がかかるようです。
歴史が浅い
上記薬機法のところでも書きましたが、矯正治療におけるマウスピース矯正はまだ歴史が新しい矯正方法になります。
そのため、針金を用いた矯正に比べるとエビデンスなどは少なく、これからの研究が待たれる治療とも言えます。
その点をどのように受け止められるか、皆様のご判断が必要です。
最近の分かりやすい例で言うと、コロナウイルスに対するワクチン。
今はまだ開発段階ですが、早く使いたい!と思う人もいれば、いやいや、ちゃんと研究データが揃ってから、確実に安心できる情報が集まってから使いたい、と思う人がいると思います。
インフルエンザのお薬でも、服薬により劇的な改善が望める一方で、異常行動が見られるというニュースが出たりした記憶のある方は多いのではないかと思います。
何が正しいのか、何が間違っているのか。今は判断が難しい時代になっています。
もちろん私も様々な情報を吟味しています。
いかがでしたでしょうか。
私はインビザラインが良いものであると考えています。
ただし、それを押し付けることなく、皆様にも情報をお伝えして、ご希望の装置を選んでいただければと思っています。
今日もお読みくださり、ありがとうございました。