BLOGしょう先生のブログ
おはようございます。今日もお越しくださり、ありがとうございます。
毎朝7時に更新中の、しょう先生のブログです。
今日は、お子さんとの接し方に関する記事です。
「矯正する?」「いやだ」の繰り返し
矯正相談に来られる親子で、よく交わされる会話があります。
「矯正する?」「ううん、しない。」
「でもさ、歯、きれいにしたいでしょ?」「うん」
「じゃあ、矯正する?」「いやだ」
堂々巡り。
本当に難しい問題だなと思います。
議論している相手は、小学校低学年のお子さんである
もしこれが、高校生の娘さんと、お母さんだったり、大学生の息子さんとお父さんなどであれば、しっかりと議論を重ねて結論を出すことが望ましいと言えるでしょう。
しかし、小学校低学年のお子さんとなると、話は変わってきます。
小学校ではたった1年で心も大きく発達するため、一概にひとくくりに「小学校低学年はこうである」とは言えません。
同じ1年生でも、4月生まれの子と、翌年の3月生まれの子は大きく成長が異なっていたりしますよね。
ただ、未来のこと、大人になった時のことを考える想像力というのは、それほど育っている段階ではないと言えます。
未来のことを考える力は乏しい
小学校低学年のお子さんにとって、今、目の前にある矯正装置をつけるのが「楽しみ」とか、「いやだ」という感覚はあります。
ですが、もしこの矯正装置をつけておけば、「大人になった時に歯ならびがきれいになる」とか、「将来歯が長持ちさせられるかもしれない」といった長期的な展望を説明しても、「大人になった時」や「将来」を予測する力はあまり育っていません。
なので、親と子で、先ほどのような永遠のすれ違いが生じてしまいます。
でもみなさんも身に覚えありませんか?
「勉強なんかして意味あるの?」と、何度も親に詰め寄ったこと、ありませんか?
今となっては、少なくとも小学校の勉強って役に立っていると思うんですけど、それは小学校の時には何度説明されても、分かりませんでしたよね。
そして、宿題をやらなかった方も多いのではないでしょうか。
選択肢は3つ
お子さんが矯正を嫌がっているとき、選択肢としては、3つあると言えます。
根気よく説得を続ける
最も理想的と言えるかもしれません。
根気強く説得をして、ご本人が「やる」というまで待つという方法。
これは、(私は教育者ではないですが)教育として良さそうですよね。
『どんなに小さな子でも、自分の意志はあるのだから、1人の人間として尊重し、決めてもらう。』
こんな言葉が教育者の格言としてありそうです。
ただ、私は実際に親御さんのやりとりを見ていて思うことがあります。
「やる」と言わないとこの場所から解放してもらえないから、仕方なく「やる」と言っているお子さんも少なくないのではないかと思います。
それでも、教育的に良いのかな?と疑問に思います。
お母さんのご機嫌を取るために矯正をやると言っているだけで、本心は全然やりたくないことに変わりはないんじゃないかなあ…とか、思ってしまう時もあります。
親の意思を優先して矯正を始める
お子さんを説得するのは難しいので、今はちょっと嫌かもしれないけど、無理やりにでも矯正をさせるというのも1つの選択肢です。
教育的・倫理的にそれが良いことなのかどうかは、分かりません。
でも、日常生活において、全てを子どもの自主性に任せているかというと、そうではないと思うんですよね。
極端な話かもしれませんが、もし、小学校低学年の学校に行きたくないとお子さんが言い出したらどうしますか。
何が原因か、いろいろと話したり、説得してみたりして、それでもだめだったら、どうしますか。
転校しますか?それとも、自宅学習に切り替えますか?
中には、とにかくがんばろうよ、と言って、お子さんを学校に連れていく親御さんもいると思います。
どちらが正しいということではなく、そのご家族の考え方によって、選択していただいたら良いと思います。
矯正に関して言えば、幼少期にしておけば、もっともっと歳を重ねてから、やっておいてよかったと実感できる日が来ます。
未来へのプレゼントとして、今は嫌がっているけどなんとか頑張らせるというのも、1つの方法です。
ただ、この場合に大切なのは、親御さんが途中で投げ出さない覚悟が必要だということを忘れないでください。
お子さんが嫌がることに慣れてしまって、私たちに「先生から矯正装置を頑張るように言ってくださいよ」
「私たちでは無理です」と丸投げされる親御さんがいらっしゃいます。
お子さんはもともと乗り気じゃなかったわけですから、親御さんが矯正への意欲を投げ出してしまったら、そこで終了です。
治療の効果は得られません。
どうか最後まで、一緒に頑張るお気持ちを忘れないでいただけると嬉しいです。
大きくなってから矯正をする
最後の選択肢として、「今は矯正をしない」ということも可能です。
大きくなってからでも矯正はできますので、無理に今しなくても良いと思います。
ただし、大きくなってから矯正をするとなった場合、いくつかの制約や、治療内容に違いが出てきます。
その制約や違いに関しては、また後日書いてみたいと思います。
まとめ
子どもの矯正はなかなか子どもがやりたいと自主的に思える年齢ではありません。
そのため、開始時にお子さんの気持ちを前向きにするのに少し苦労することがあります。
しかし、そのうちのほとんどのお子さんが、始めてしまえば難なく進めていくことができます。
今日お示しした3つの選択肢の中から、どのように進めていくのか、考えていただきたいと思います。
今日もお読みくださり、ありがとうございました!