BLOGしょう先生のブログ

第79回【かわいい】もぐじいとお友達になって、いつまでも素敵な笑顔を!【矯正コラム】

おはようございます。今日もお越しくださり、ありがとうございます。

突然ですが、みなさん、もぐじいについてご存じですか?

本の最初にある「もくじ」じゃありません。

もぐじいです。

今日はもぐじいの話題を書きたいと思います。

 

 

もぐじいのオーラすごい

【画像引用元:千葉県歯科医師会ホームページ】

いかがでしょう。

想像していたもぐじいと同じでしたでしょうか。

まさかの「もぐもぐ」+「じいちゃん」からできた言葉に、皆さんびっくりされたのではないかと思います。

そして、ひげが白い以外は全くおじいちゃん感のない、アンパンマンと勝負できるぐらいほっぺの赤く、つややかなお肌のもぐじいに魅了されてしまったのではないでしょうか。

 

 

8029運動

この「もぐじい」は、千葉県歯科医師会が取り組まれている「8029運動」のPRキャラクターです。

8029と聞いて、私は

えっ、80歳で29本の歯を残すの?これはまたすごい無茶な取り組みだな…と思いました。

親知らずを除くと、歯は28本しかないので、ほとんどの方が達成できません。

 

でも、この8029は、そうではなかったんです。

 

「ハチマルニーキュー」ではなく、「ハチマルニク」と読みます。

ニクは「肉」の意味。

80歳になっても肉(タンパク質)を摂取して、元気な高齢者を増やしていこうという運動です。

2018年から千葉県で取り組まれている運動です。

 

 

8020も素敵な運動だけれど

以前から8020運動というのはありました。

これは「80歳で20本の歯を残そう!!」という数値目標です。

 

千葉県歯科医師会のホームページには、以下のように記載されています。

皆さんは「健康寿命」をご存知でしょうか?「健康寿命」とは、介助がいらず、日常生活に支障がない期間のことです。近年も日本人の平均寿命は延びていますが、天寿を全うするまで何かしらの病気や障害を抱えている方が多いのが現状です。平成28年のデータによると健康寿命と平均寿命の差は、男性約9年、女性約12年となっています。

つまり、多くの方は人生最後の10年前後は何らかの障害を抱えたまま不自由な生活を送ることになります。

平成28年度の歯科疾患実態調査では80歳以上の方の約半数が20本以上の歯を持つことができるようになりました。千葉県歯科医師会では、これからの課題として、歯を残すことは勿論、残っている歯を有効に使い、体の健康の維持に必要な食支援を行い、健康寿命を延伸していくことを「8029(ハチマル肉)」という形で提唱し、推進することとしました。つまり、「8029(ハチマル肉)」とは「80歳になっても肉を始めとした良質なタンパク質を食べることで介護いらずの元気なご高齢の方を増やしていこう」という取り組みです。

とても素敵な取り組みだと思いました。

 

 

一般の人にとって、8020よりもイメージしやすい

私たち歯科医師にとっては、8020はなじみのある運動で、その意義も良く理解しているつもりです。

しかし、歯科に縁遠い方にとっては「8020達成しよう!」と言われても、ピンと来ないのではないでしょうか?

 

例えば「悪玉コレステロール値を120㎎/dl未満にしましょう!」って言われても、ピンと来ないのと同じです。

そりゃあ、コレステロール下げた方が良いってよく聞くけど…ぐらいの感覚になってしまいますよね。

 

でも、8029運動は「80歳になっても、おいしくお肉を食べられるようにしよう!!」というイメージしやすい目標です。

一昔前だと、ご高齢の方はベッドで寝たきりで、おかゆのような流動食を食べさせてもらっているようなイメージが強い時代でした。

 

でも、今のおじいちゃん、おばあちゃんはとっても元気です。

ご自身で歩き、お食事を楽しめる方が多いですよね。

 

自分もそんなおじいちゃん、おばあちゃんになろうと思うと、やはり若いうちから健康に気を遣っていく必要があるのではないでしょうか。

【関連記事】第65回【75%越え】歯で後悔する人の割合は?【矯正コラム】

 

 

歯から全身の健康、幸せを考える

医療従事者ではない、一般の方は「歯」というものを単体で考えてしまいます。

虫歯は良くない、とか、歯石は取った方が良い、とか。

 

もちろんそれは正しい認識なのですが、その思考の先に、全身の健康というのがつながっています。

 

歯が悪くなれば、硬いものが食べられなくなります。

食の楽しみが減ります。

おいしいものも食べられなくなり、生きる楽しみが減ります。

 

あくまで私の考えですが、高齢になると、1日の時間の中で食の楽しみが占める割合は増えるはずです。

コロナでご経験された方も多いかと思いますが、旅行にも行けない、外出もできない、友達とも会えない…そんな時に、唯一の楽しみは食だったという方も多いのではないでしょうか。

そういった状況の中で、食が楽しめないというのは、なかなか辛いものです。

 

そして、噛めないと栄養の摂取が不十分になったり、消化も悪かったりと、良いことがありません。

ぜひ、歯を大切にして、将来8029を達成できるようにしたいですね。

 

 

矯正治療が果たす役割

矯正治療も歯を長持ちさせ、8029運動を達成することに役立っていると私は考えています。

(いろいろな研究がなされており、まだ断定できるものではありませんが。)

きれいな歯ならびになれば、歯磨きがしやすくなります。

磨き残しが減り、虫歯や歯周病のリスクが下げられるのではないでしょうか。

 

また、上下の歯の噛み合わせが良くなると、食べ物をすりつぶす効率も良くなります。

消化が良くなると言えます。

 

さらに、下あごの運動もスムーズになり、顎関節への負担を減らしたり、特定の歯に力が集中することを防ぐことができる結果、若いうちに歯が割れてしまうことを予防することができると考えられます。

10代から40代ぐらいでははなかなか意識できないメリットが、矯正治療にあります。

 

歯の定期検診や矯正治療で歯のメインテナンスをして、末永くおいしい食べ物を楽しめるようにしましょうね!

 

【関連記事】第10回【大人はつらい?】大人になっても矯正できますか?【矯正コラム】

Share

SEARCH

CATEGORY

ARCHIVE