BLOGしょう先生のブログ

第22回【本紹介】日々の家事やルーティーンワークに疲れた人が読むと、心が洗われる本【人生の気づき】

おはようございます。今日もお越しくださり、ありがとうございます。

医院の換気タイミングを計るCO2測定器を購入してみました。

感染対策に役立てばうれしいです。

 

さて、今日のブログです。

 

「日々のルーティーンワークに疲れたな…」そんなお気持ちの方はいらっしゃいませんか。

そんなあなたに送りたい文章を綴ります。

 

 

日日是好日

朝から晩まで家事や仕事。

毎日毎日同じことをして、何か意味があるんだろうか。

そんなことを考えてしまうことはありませんか。

 

今日ご紹介する本は、森下典子さんの本。

日日是好日ー「お茶」が教えてくれた15のしあわせー

です。

 

まえがきにこんな文章があります。

世の中には、「すぐわかるもの」と、「すぐにはわからないもの」の二種類がある。すぐわかるものは、一度通り過ぎればそれでいい。けれど、すぐにわからないものは、フェリーニの『道』のように、何度か行ったり来たりするうちに、後になって少しずつじわじわとわかりだし、「別もの」に変わっていく。そして、わかるたびに、自分が見ていたのは、全体の中のほんの断片にすぎなかったことに気づく。

 

おそらく、みなさんもまえがきのような経験があるのではないでしょうか。

 

特に分かりやすいのが「味覚」。

小さい頃はシュワシュワして飲めなかった炭酸飲料が、いつのまにか大好きになって。

部活をしながら缶ジュースとかたくさん飲んでいたのに、気づけば甘いジュースが苦手になって。

こんな苦いもの、何がおいしいんだろうと思ったビールを「まずはビール」なんて言っている自分がいて。

 

私はまだビールがおいしいと思える境地には到達していないのですが、コーヒーはブラックで飲むようになりました。

以前は牛乳を入れないと、苦くて飲めなかったのですが。

 

人って変わらないようで、少しずつ確実に変わっていますよね。

 

今回ご紹介する「日日是好日」では、まさにこうやって変わっていく人を、お茶を通じて綴っている本です。

 

ストーリーにそって解説をしてしまうと、本を読む楽しみが半減してしまうと思います。

ここでは、私自身が気になったフレーズをいくつかご紹介します。

 

 

魅力的な「武田のおばさん」

主人公が子どもの頃、近所のおばさんの中で、ちょっと違うと思っていたおばさん。

それが武田のおばさんです。

 

武田のおばさんは、お辞儀の仕方から違うのです。

人との過度のなれ合いを好まず、凛とした佇まい。

 

主人公が悩んでいた時も、こう言います。

あなたが自分で決心したなら、それでいいのよ。自分の出した結論に従って、それでよかったと思えるように生きていきなさいね。

周りがどういうかではなく、あなた自身がどう思うのか。

その結論に従って、それでよかったと思えるように生きていきなさいと言います。

 

今この令和の時代であれば、それほど刺激的な言葉ではないかもしれません。

でも、この本の著者は昭和の女性。

女性がしっかりと意志を持って生きていき、このような発言をすることが、とても珍しいことであったようです。

 

また、今の私たちにとっても、簡単なようで難しい言葉です。

実際に自分の出した結論に従って生きている人がどれほどいるのか。

世間体を気にして進学したり、結婚したり。

周りの目が気になって、やりたいことができなかったり。

いろいろありますよね。

 

そのいろいろあって、最終的に決めた「決心」に従って、それで良かったと思えるように生きていきなさい、と武田のおばさんは言います。

決めたことが良いか、悪いか。それは、あなたが決めること。

そして、あなたがどう過ごすかによって、良かったと思えるかどうかが変わってくる、というわけです。

 

 

非効率極まりない、お茶の世界

主人公は、武田のおばさんにお茶を教わることになります。

 

お茶の世界では、1つ1つの所作に細かい決まりがあります。

覚えようと思っても、季節によって所作が違ったり、器によっても違ったり。

 

めちゃくちゃ細かくて、なんとか覚えたいのに、メモも取らせてもらえません。

武田のおばさん、もといお茶の先生は、メモを取らなくても、体が勝手に動くようになるというのです。

 

そして、ようやく体が覚えたかな?と思ったら。

なんと、もう違うお点前が始まるのです。

 

なんどもなんども、通っているのに、ちっとも上達している気がしない主人公。

 

なんでも効率化を図るこのご時世に、お茶はめちゃくちゃ効率が悪いのです。

そして、1つ1つの所作に「理由」を説明してもらえません。

「でも、なぜ手首をくるりとやるんですか?」

「なぜでも、いいの。とにかくこうするの」

「……?」

質問することを良しとするこのご時世に、「とにかくこうするの」と理由を教えてくれない先生。

非効率極まりないのですが、来る日も来る日も、時にはもう行きたくないと思いながら、主人公はお教室に通い続けました。

 

その結果、どんな気づきが得られたのか。

それは、本を読んでのお楽しみです。

 

 

今を生きるということ

私がこの本の中で、私自身が忘れがちだな、と思うことがありました。

忘れがちだけれども、その一方で、忘れてはならないと思うことです。

過去や未来を思う限り、安心して生きることはできない。道は一つしかない。今を味わうことだ。過去も未来もなく、ただこの一瞬に没頭できた時、人間は自分がさえぎるもののない自由の中で生きていることに気づくのだ……。

 

私は考えが巡りすぎて、脳が疲れてしまったり、眠れなくなったりすることがあります。

そんなときはストレッチをしたり、本を読んだりするのですが、この一瞬に没頭できていない時なのではないかと思います。

 

みなさんは、そんなことがありませんか。

今この時を大切に生きる。それは、簡単なようで、とても難しいことなのかもしれません。

 

本日ご紹介した日日是好日を読むと、お茶のすばらしさに触れられると同時に、1つ1つの物事がよりきれいに見えるような、そんな気分になります。

そして、丁寧に生きようと思えるようになります。

 

さらに家の掃除をしたくなります。

 

えっ、お茶なのに掃除?と思われるかもしれません。

でも、掃除をしたくなるんです。

 

私だけではありません。

私が何も言わず、この本をお勧めした方がいらっしゃるのですが、その方も、本を読み終わってすぐ、窓を拭いたそうです。

なぜ、そんな気持ちになるのか?

それも、この本を読んでのお楽しみです。

 

当たり前だけど見落としがちな日常が、キラキラ輝いて見えるようになる、そんな本をご紹介しました。

ぜひ、お時間のある方は手に取ってみてくださいね。

 

今日もお読みくださり、ありがとうございました!!

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