BLOGしょう先生のブログ

おうち時間で歯科講座(10) 歯医者の空気は行ったり来たり?


おはようございます。今日もお越しくださり、ありがとうございます。今日は、前々回の記事の続きです。

歯医者さんの裏側、機械室について勉強しましょう。

3つの機械は空気をやり取りします

土日を使って、皆さんに分かりやすいように模式図を作ってみました。

この前の記事でお伝えした通り、機械室には3つの機械があります。

細かい説明は置いといて

オレンジ色の機械は診療室から吸い込んだ空気を持ってきて、外に排出します。

青色の機械は機械室の空気を圧縮して、診療室に運びます。

オレンジ色の機械は基本的に室外へ空気を運び出しますが、完ぺきではありません。

機械室の中には、汚れた空気が残ってしまいます。

この空気を再び青い機械が圧縮して、診療室に運んでいきますので、

どこかでその汚れを「ろ過」しなければなりません。

本来エアドライヤーにろ過機能はついていない

上の図では、黄色で不純物・汚染物を捕まえる!!と書いていますが、もともとエアドライヤーにはその役割はありませんでした。

ドライヤーと聞いて、皆様が思い浮かべるのは髪の毛を乾かすドライヤーではないでしょうか。

そのドライヤーと同様に、空気を乾かす、すなわち圧縮した空気に含まれる水分を蒸発させる機械なんです。

ですので、普通のエアドライヤーを使っていると、不純物はそのまま空気に含まれて、診療室へ流れ出てしまうのです。

これはみなさん、嫌じゃないでしょうか??

私は嫌です。

フィルターつきのドライヤーで、不純物の除去も可能に

今もまだ、フィルターのついていないドライヤーはたくさん販売されているのですが、当院では、新しいフィルター付きのドライヤーを導入しています。

このドライヤーには2つのフィルターが付いています。

①オイルミストフィルター ろ過度:0.01㎛(捕集効率99.9%)

②除菌フィルタ ろ過度:0.2㎛(捕集効率99.999999%)

この2つのフィルターによって不純物除去と除菌を行い、清潔な空気を院内に送り込むようにしています。

驚くべき除菌性能

この除菌フィルタの性能はLRV≧8という基準なのですが、これは

1億個の細菌が存在した場合、8桁の細菌を減少させることが可能。

つまり、100000000個の細菌が1個まで減少するということなんだそうです。

1億個が1個!!すごいことですよね…

逆に言えば、このフィルターを通過しなければ、1億個の菌はそのまま診療室へということですね。

見えないところで、頑張ってます

このエアドライヤーは患者様の目に触れることはありません。

でも、見えないところで頑張っています。

どうしても見えるところに置いてある機械が最新だったり、仰々しい機械が目に付くと、安心してしまいますが、見えないところで頑張っている機械もあるので、ぜひ知っていただきたいなと思って、書いてみました。

『吸う空気 機械室から 舞い戻る』

いかがでしたでしょうか。フィルターがなければ、みなさんのお口を吸った汚れた空気は、舞い戻ってきてしまいます。

立派な機械が診療室で汚れた空気を大量に吸い込んでも、その空気がぐるっと戻ってきてしまったら、意味がないですよね。

汚れた空気が戻らないように機械室で頑張っているエアドライヤーのこと、ぜひ覚えてあげてくださいね。

これを覚えたら、かなりの歯科診療室マニアです!

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