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第68回【見直そう】矯正治療がうまくいかない人の特徴2選【矯正コラム】

おはようございます。

先日食べたモロゾフのチーズケーキに、牛の絵が描いてありました。シンプルにかつパッと見て分かる絵を描くだけでも難しいのに、それを大量生産のケーキで作れるってすごいなと思いました。

 

さて、今日はチーズケーキのお話…ではなく、矯正治療がうまくいかない人の特徴2選をご紹介したいと思います。

ぜひ、これから矯正治療をしようか迷っている方や、矯正治療をしているけれども、どうもうまくいかない…と悩んでいる方に読んでいただければと思います。

 

本日書く2選は、私が今までいろいろな歯科医院で勤めてきた経験上の記事です。

医学的な根拠のある記事ではありませんので、週刊誌的な楽しみ方をしていただければと思います。

 

 

習い事が多すぎる

矯正治療に来られるお子さんで、びっくりするぐらいたくさんの習い事を詰め込まれているご家庭があります。

幼いうちにたくさんの経験をすることが、将来役に立つということは、私も聞いたことがあります。

おそらくたくさんの習い事や経験を積むことは、お子さんのために良いことなのだと思います。

 

ただ、それによってお子さんの容量がいっぱいになっていると、矯正治療にまで手が回らないことがあります。

矯正治療にとりあえずは通っているけれど、歯磨きはできていなくて虫歯ができて、歯医者に治療にいかなければならなくなり、忙しいのにまた歯医者増えた!とてんてこまいになっていたりします。

 

とはいえ、たくさんの習い事をしていても、きちんと矯正治療が順調に進む患者様もいらっしゃいます。

その違いは何かと言いますと…

私はおそらく、親御さん(特にお子さんのスケジュール管理をしている方)の容量がオーバーしているかどうかではないかと思っています。

 

多くのご家庭ではお母さんがお子さんのスケジュール管理をされているようにお見受けします。

 

そのお母さんが、普段のお仕事や家事で容量オーバーになっているご家庭は、矯正治療において良い結果を生むことが難しいように感じます。

 

管理がうまくできていない方の特徴は

・やたらと予約変更が多く、毎月のように予約の日程変更、時間変更がある

・矯正の次の予定、あるいは矯正の前の予定との時間間隔が短い

・とりあえず一番遅い時間で、など、「とりあえず」と言いがち

 

お子さんがたくさんいて、ご自身もお仕事をされていると、本当にスケジュール管理も大変だと思います。

また、ご主人が勝手に予定を組んでいて、「えっ、そんなん聞いてないけど?」みたいなハプニングもありそうですね…。

そういった状況で、さらに習い事をたくさんされていて、試合や発表会の予定が急遽組み込まれたり。

いろいろな想定外が重なり、大変なんだろうなとお察しします。

 

私は前職で、スタッフのシフト、スケジュール管理なども担当しておりましたので、複数人数のスケジュール調整などは経験したことがあります。

その経験も踏まえて思うことは、「想定外のハプニングを予め盛り込んだスケジュールにしておくべき」です。

つまり、想定外が重なって、大変だということは、「想定外が重なる前提を見込めていなかった」と言えます。

 

「いや、そもそも想定外なんだからしょうがないやん…」と言いたくなるお気持ちもあるかと思います。

確かに、想定外だからしょうがないのかもしれません。

ただ、その想定外が、どのぐらいの頻度で起こっていますでしょうか。

 

年に1回であれば、それは真の想定外と言えます。

しかし、月に1回だったら?それは本当に想定外なのでしょうか。

週に1回だったら?それはもはや想定外ではなく、計画のミスですよね。

そういったところを、余裕を持って見積もる力が必要になってくるかと思います。

 

一方でこんな感想をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

「私はちゃんとスケジュール管理しているから、いつも前もって矯正治療の予約変更をしているわ。だから、毎回予約変更をしているけれど、この条件には当てはまらないはずよ。」

確かに、当日の予約変更や直前の予約変更と異なり、前もって予約を変更されている方は、きちんとスケジュール管理をされていると言えるでしょう。

ただ、ちょっと気になるのは、「いつも先に決まっている矯正治療の予約の方を動かしている」という現実です。

 

これは、お友達との約束に置き換えると分かりやすいかもしれません。

親友のまさこと日曜日は映画を見に行く約束でした。

約束はお昼の11時。

終わってからランチの予定です。

でも、彼氏のじゅんやから、急にランチデートのお誘いが。

あなたはまさこに電話します。

あなた「ごめん、まさこ。急用入っちゃって…映画なんだけどさ、レイトショーにしない?」

まさこ「いいよーレイトショーの方が安いし、それならちょっと夜飲んでから行こうよ。」

あなた「うん、じゃあ夜にねー!」

あなたはほっと胸をなでおろしました。

 

あなたはまさことの約束も、彼氏とのデートも両立させることに成功しました。

めでたしめでたし…でしょうか?

 

これって、別に彼氏とのデートを調整することもできましたよね?

先に入っていたまさことの約束を変更して、彼を優先したのはどうしてでしょうか。

 

…そうです。無意識のレベルで、あなたは彼氏を優先したわけです。

もちろんまさこも大切な親友だから、キャンセルではなく、予約変更にしましたが、大切なのは彼氏ということが、分かりやすかったのではないかと思います。

あなたが「あなた」役ではなく「まさこ」役だった場合、そしてお昼に彼氏と楽しそうにランチをしている親友を見かけたら…ちょっとした火種になるかもしれませんね(笑)

 

この例から分かるように、毎回矯正の予約変更をされる方は、無意識のレベルで、矯正治療の優先順位が低いのではないか?と感じることがあります。

そういった方は、やはり装置の使用率が低かったりすることも多く、なかなか結果が出ません。

 

いかがでしょうか。

思い当たる節はありませんでしたか。

 

こうやって突き詰めていくと、あまり見たくない現実に直面してしまうかもしれません。

私は前職で立場上、若手スタッフにこういった教育を淡々としておりました。

本当に嫌な上司であったと思います。

しかし、こういったことを改めて考えると言うことは、絶対この先の人生にとってプラスになると思って、若手にお話をしてきました。

 

みなさまにとっても、絶対、いつまでも素敵な笑顔を続けるためにお役に立てると信じて、この記事を書いています。

この際なので、もっと突き詰めてみましょう。

 

先ほど、無意識のレベルで矯正治療の優先順位が低い、と書きましたが、前述の「管理がうまくできていない方の特徴」に当てはまるような方は、無意識のレベルで「矯正治療に通わせている」ことで満足してしまっているという点が共通しています。

そして、あとは先生に任せればなんとかなると思っていらっしゃいます。

 

確かに治療方針や、診療室での治療は私たち歯科医師が行います。

しかし、装置の手入れをしたり、装置を正しく使っているかの確認、お口の周りの筋肉のトレーニングや仕上げ磨きなどは、ご家庭でのサポートなくしては成立しないものです。

もちろん私たちも診療室で指導を行います。

でも、医院で指導できるのはほんの数分だけ。

指導したことを毎日お家で実践していただくには、親御さんの協力が絶対に必要です。

 

どうぞお家でも矯正治療のことを、大切に考えていただければと思います。

 

いろいろやりすぎているかな…なんだか日々の生活が大変だな…どうしたらいいのかな?という方は、先日の記事が参考になるかもしれません。

【関連記事】第17回【神頼みではない】新年の抱負を叶えるたった1つのポイント【人生の気づき】

 

 

お酒は何よりも尊いものであると信じて疑わない

続いては成人の患者様。

矯正相談に来られた成人の患者様には、こんなお話をします。

「針金の矯正は、装置周りが虫歯になりやすいので、必ず歯磨きをしてください。」

「マウスピースの矯正は、効果を発揮するためには22時間の装着が必要です。」

どちらも「分かりました」と聞いていらっしゃいます。

 

ところが、いざ矯正を始めると、こんなことを言う患者様がいらっしゃるんです。

「お酒飲んでそのまま寝ちゃうんで、歯磨きできないんですよね。」

「だらだらとお酒飲むんで、装置使う時間短くなっちゃうんですよね…。」

経験上、こうおっしゃる方のほとんどは、私がどれだけ指導しても変わりません。

お酒の魔力って怖いですね。

 

でも、不思議なんです。

例えば、就職した時に「毎朝9時に出社してください。」って言われて、「分かりました」って言ったら、その後何があっても9時に出社しますよね。

「夜更かしするんで、朝起きられないんですよね」なんて言ったら、どうなるか…。

この例えだと、「ルールを守るというのは、常識だ」と皆様感じられたかと思います。

 

(余談ですが、私は過去に「夜中にゲームしすぎて、診療中に寝てしまいました」と、堂々と言う部下を持っていたことがあります。)

 

その一方で、矯正治療のルールになると、お酒の方が勝ってしまいます。

どうしてこのようなことが起こるのか。

それは、先ほどのお子さんと一緒で、結局お酒の方が矯正治療よりも優先順位が高いわけです。

 

もちろん、月に1回、楽しい飲み会で装置を装着できなかった、とかなら誰しもあることかなと思います。

でも、毎日の晩酌で…とかであれば、それは矯正治療を始める前に、どのようにするか(どちらの優先順位が高いか)を考えるべきことです。

一度考えて、矯正をすると決めたのであれば、そこからは一生懸命矯正治療に取り組むべきではないかな?と思います。

 

 

基本的なことを、まずは見直してみましょう

今日は、矯正がうまくいかない方の特徴2選、と題して、お子さんの矯正と成人矯正において良い結果がなかなか出ないパターンを2つご紹介しました。

耳の痛いこともあったかもしれませんが、本当に基本的なことと言えます。

 

例えば、毎日ジョギング5キロしてくださいとか、そんなハードルの高いことを言っているわけではありません。

お子さんの矯正中は、「スケジュールに無理をしないでください」

大人の矯正中は、「装置のルールを守ってください」

この2点を今日はお伝えしました。

ずいぶんと基本的なことかと思います。

ぜひ、今年は矯正治療で良い結果を出せるように、一緒に頑張っていきましょう!

 

今日もお読みくださり、ありがとうございました。

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