BLOGしょう先生のブログ

第136回【不安】子どもの矯正でしんどくなってしまうお母さんの特徴4選【矯正コラム】

おはようございます。今日もお越しくださりありがとうございます。

 

お母様の中には「矯正を続けられるか心配」と言われる方も少なくありません。

前回の記事で、お子さんが最後まで矯正を続けられるお母さんの特徴をご紹介しました。

今日は少し視点を変えて、苦労してしまう親御さんの特徴について綴りたいと思います。

 

 

その前に

このブログは、あくまでも私が診療室で見てきたたくさんの親御さんから感じた、私の個人的な意見を述べております。

医学的な見地から…とか、保育の観点から…といった専門家としての意見ではございません。

予めご承知おきください。

 

 

子どもが見ている前で、お母さんが心配しすぎる/ネガティブ

矯正相談で、いろんなお話をするのですが、お母さまの反応が毎回ネガティブなことがあります。

 

例えば

「こんな装置を使います」

「えっ!それって痛くないんですか?」

 

「値段はこのぐらいです」

「えええ…そんな高いんですね…」

 

「期間はこのぐらいです」

「…長いですね…」

 

文章にすると雰囲気をお伝えするのが難しいのですが、表情に、初対面の私でも分かる「悲壮感」が漂っているんです。

同じ内容の会話でも、楽しそうに話しているお母さまや、好奇心を持って聞いてこられる方もいらっしゃいますが、そういう方は当てはまりません。

 

悲壮感の強い方は、実際に治療が始まっても、やっぱり心配が過度に前面に出てきたりします。

悲壮感がお子さんに伝わると、お子さんも矯正にネガティブな印象を持ってしまうようで、他のお子さんよりも痛みを強く感じたりする傾向にあります。

 

 

子の目の前で、いかにうちの子はダメなのかを語る

前回の記事で少しご紹介しましたが、私たちはお母さまに、今日の診療で良かったことなどをご報告します。

それは、親御さんに、頑張ったお子さんを褒めてほしい気持ちからお伝えしています。

その褒め言葉に対して、このような返答をされる方がいらっしゃいます。

 

「今日、歯磨きすごく上手にできました!」

「いやいや、家では全然歯磨きしないんですよ」

 

「検査の間、ずっとおりこうに座っていることができました!」

「外ではおとなしいんですけど、家では全然じっとしていないんですよ」

お子さんを褒めるのではなく、けなしてしまう方もいらっしゃいます。

日本では謙遜する文化があるので、褒められた時に調子に乗らないことも美徳とされますよね。

ただ、お子さんにはその美徳がまだ分からないので、ちょっと褒めてあげた方が良いのではないかな?と思います。

 

褒めてあげた後で、お子さんの聞こえないところでこっそり「でも、家では全然言うこと聞かないんですよ(笑)」ぐらいのほうが良い気がします。

 

 

子どもが頑張らないので諦める・先生任せにする・関心がない

意外と多いのが、根負けしてお子さんの矯正に関する頑張りを諦めてしまうことです。

 

「もう私が言ってもダメなので、先生から言ってもらえませんか?」と言われます。

 

ご家庭では、矯正だけに専念できるわけではありませんよね。

他にも教えなければならないことや、注意しなければならないことが山積しているのだと思います。

だから、矯正のことに関しては、先生からお願いしますってなっちゃうのかもしれません。

 

ただ、私たちは月に1回しか指導ができません。

その日は効果があったとしても、翌日からはまた元に戻ることが多々あります。

私たちも頑張りますが、やはり一番身近にいらっしゃる親御さんの根気強い協力は必要不可欠なんです。

 

また、多忙であるがゆえに、お子さんの装置に関心がなくなってしまっているお母さまも少なくありません。

矯正装置が汚れでドロドロだったり、装置自体をどのぐらい使っているのか、お母さまがご存じなかったりすることがあります。

 

確かに学校での使用状況などは、どのお母さまも正確には把握できないものです。

ただ、ご家庭での会話で、矯正装置に関する話題が出ている場合は、それなりに学校でも使っているのかなどが推測できるヒントが得られていると思います。

 

一方で、ご家庭で矯正装置に関する話題がないご家庭では、装置使用に関するヒントすら得られておらず、「全然分からない」となっているように感じます。

矯正に関する会話がない=関心がないと断定することはできません。

ただ、お忙しい中でも少しだけ矯正に関心を持っていただけると、お子さんのために良いのではないかと思います。

 

 

子どもの自主性を尊重しすぎる

子どもは「未来」を想像することが大人ほど上手ではありません。

今、この装置を付けることが好きか、嫌いかが判断に強く影響します。

そのため、子どもの自主性を過度に重んじると、だいたいが「好きじゃないから使わない」という結論になります。

 

自主性を重んじるためには、まず理屈が理解できなければならないと私は思うんです。

 

お子さんの教育法に関わってくることですので、自主性を尊重することが悪いと否定したいわけではありません。

ただ、どこまで尊重するかの判断は、親がしていることですよね。

例えば、最近話題になった「中学校へ進学しない」と子どもの自主性を尊重したユーチューバーがいましたよね。

それはどう思われますでしょうか?

もしお子さんが、中学校へ行かない!と言われたとき、お母さまはどうされますか?

 

「夏休みの宿題をしない」と子どもが言い出した時、それも自主性を尊重しますか?

 

矯正装置に関して、「装置を使わない」と言い出した時に、自主性を尊重しても良いのでしょうか?

 

これはとっても難しい問題です。ただ、矯正治療の結果を良いものにするという観点では、自主性を尊重しすぎると、良い結果は得られないように思います。

 

いかがでしたか。

他にも書き出すとキリがないのですが、ひとまず4つほど列挙してみました。

お子さんの矯正治療が、少しでも良い結果になるようにと思ってこの記事を書きました。

参考になれば幸いです。

 

 

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