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第213回【矯正コラム】矯正治療が順調に進まない人に多い発言

こんにちは。今日もお越しくださり、ありがとうございます。

矯正治療に長年従事していると、すごく難しい歯ならびのパターンだと思ったのに早く終わったな…と思うことがあります。

また逆に、一般的なよくある歯ならびの治療だと思っていたのに、すごく長くかかってしまう方もいらっしゃいます。

それにはいろいろと原因があります。

私自身の治療技術や、経験に原因がある場合もあります。

 

ずっと矯正治療をしてきて、この方は時間がかかるだろうな…と予測できる患者様のお言葉が、いくつかあります。

そのうちの1つを本日ご紹介するとともに、どうして時間がかかるのか、私なりの考察をお伝えします。

 

 

「次の予約はまた予定を確認してからご連絡します」

矯正治療では、次の来院はいつ頃になるか決まっています。

そのため、80%ぐらいの方が、次の予約を取って帰られます。

 

残り20%のうち、多くの方は

・6か月先、1年先など予約がすごく先で予定がまだ決めづらかったり、医院の予定が決まっておらず予約が取れない

・次の予約はマウスピースが届いてからになるので、まだ決められない

という方がほとんどです。

 

でも、そうではなく、単純に

「また予定を確認してからご連絡します」とお答えになる方が、ほんの少しだけいらっしゃいます。

このお答えを聞くと、私の中で黄色信号が点灯します。

 

 

今、分からない予定は、いつ分かるのか

矯正治療を始めたばかりの患者様は、来た時に次の予約を取ることもご存じないかもしれないので、それは仕方のないことです。

ただ、もうずっと何か月も通っているのに、「また予定を確認してから…」と毎度仰る方がいらっしゃいます。

絶対に診療が終わったら、次の予約を取る必要があるのは分かっているはずなのに、今、予定が分からない。

そこに、問題があると私は感じます。

 

もちろん例外はあります。

お仕事のシフトが分からないから、シフトが出てから予約を調整しますという方もいらっしゃいます。

でも、それは明確に「●月●日には予定が分かるので、それから予約を取ります」という意思表示なので、問題ではありません。

 

そうではなく、ただ漠然と、「まだ予定が分からないので、(いろんなことが調整ついたら、空いている日に)予約を取ります」と仰っている方は問題です。

 

では、どうして問題なのでしょうか?。

 

 

1)自ら仕事を先延ばしにして、増やしている

まず今決められるはずの予定を決めずに、先延ばしにしたことで、やらなければならないことの中に「矯正歯科の予約を取る」という項目が増えてしまいます。

矯正歯科の予約を取ることだけがタスクであれば良いのですが、多くの方は山ほどやらなければならないことがあります。

小さなことから大きなことまで、やらなきゃいけないことがたくさんある中で「矯正歯科の予約を取る」という項目を増やすことが、メリットになることは何一つありません。

自ら仕事を先延ばしにしていることが、問題なのです。

 

先延ばしにして、予約を取ること自体を忘れてしまったりするのです。

そして、久々に来院してこう言われます。

「すみません~最近●●があったり□□があったりして、ほんとバタバタしてて。」

たまにバタバタしちゃうぐらいであれば良いのですが、年中バタバタしている方を見ると、心配になります。

 

 

2)矯正歯科治療の優先順位が低い

そんなことを綴ると、こんな反応が返ってきそうです。

「そんなこと言われても、子どもには習い事もあるし、学校行事もあるし、部活もイベントも…いろいろと行事があるので、決められないんですよね。」

 

確かに、そうかもしれません。

でも、思い出してください。

矯正歯科に来られている80%ぐらいの患者様は、予約を取って帰られているのです。

どうしてその患者様たちは予約を取って帰ることができるのでしょうか?

 

それにはいろいろな答えがあると思いますが、答えの1つとして「矯正歯科治療の優先順位が比較的高いから」が挙げられると思います。

いろんな行事があることは皆さん同じです。

でも、それらが全部同日に決まっていくことはなく、いろいろなことがいろいろな順番で決まっていきます。

 

どうして矯正治療だけ、それら全てが決まってから予約を入れなければならないのでしょうか?

それは、頭のどこかで、他の事柄の優先順位が高いことの表れではないかと、私は感じます。

 

もちろん、予約を取って帰られる患者様も、矯正治療が優先順位第1位ではありません。

他のご予定が重なれば、事前に予約変更をされる方もいらっしゃいます。

でも、原則として、矯正歯科治療も、比較的高い重要度で考えてくださっているので、予約が取れるわけです。

矯正歯科治療の予約は、他の予定がすべて決まってから決めなければならないものではないのです。

結局、頭のどこかで、無意識に矯正治療の優先順位が低く設定されていることに、気づいてほしいな…と思います。

 

 

3)結果として、希望日に予約が取れない

矯正歯科で、次の予約を取るのは、皆さん同じです。

つまり、1か月ごとに来院する医院だと、その日に来られた患者様はまた1か月後の同じ日を予約して帰られることになります。

そう考えると、基本的に1か月後は埋まっているんです。

 

予約を取らずに帰られる方は、他の予約が決まってから、数日後、あるいは数週間後の予約を取ろうとされるのですが、その時点ではすでに予約が埋まってしまっているんです。

なので、そういった方にはこうも言われます。

「先生のところ、予約なかなか取れないよね」

…そうじゃないんです。来てくださったときにすぐ取ってくれたら、取れているんですよ。

 

 

予約はすぐに取って帰ろう

色んな事情があって、100%皆さんが予約を取って帰ることができないとは思うのですが、経験上、予約を取って帰らない方ほど、治療への向き合い方が低いように感じます。

言い方を変えると、「他に熱中していることがある」とも言えます。

他に打ち込んでいることがあるというのは、それはとても素晴らしいことなのですが、矯正歯科治療は医療行為です。

やはり、治療にもしっかりと向き合っていただきたいな…と思います。

 

 

今日もお読みくださり、ありがとうございました!

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