BLOGしょう先生のブログ
こんにちは!今日もお越しくださり、ありがとうございます。
今日は、私が臨床経験で得た、焦ってしまう時の対処法についてお伝えしたいと思います。
歯科衛生士の方で、どうしてもミスが多発してしまう方のお役に立てばうれしいです。
特殊な仕事環境
歯科は、とても特殊な仕事環境にあります。
歯を削る、歯を抜くなど、外科的な処置をする診療科なのに、非常にタイトなスケジュールで予約が組まれています。
また、歯が痛いことを理由に予約なく突然来院される方もいるため、もともとタイトなスケジュールにさらにイレギュラーな予約が組み込まれ、日々戦場と化している医院も少なくありません。
そんな時は歯科医師も激務になりますが、非常に疲れがたまるのは受付の方や、歯科衛生士の方でしょう。
なぜなら、歯科医師と比較して患者様と接する時間が長いことがあげられます。
「早くしなければ、お待ちの患者様に迷惑をかけてしまう」そんな気持ちから、焦ってミスをしてしまう歯科衛生士の方は少なくありません。
どんなミスがある?
「ミス」と書きましたが、重大な医療ミスになるようなことではありません。
例えば、急いで準備をしないとと焦って、滅菌した器具を落としてしまったり。
医院設備の関係で、患者様を北側のお席にご案内しないといけなかったのに、焦って一番入口に近い南側の席にご案内してしまったり。
患者様のお忘れ物に気づかず、次の患者様に指摘されたり。
そんなことが多いかなと思います。
また、焦りが先立つことで、歯石がうまく取れない…とか、そういうこともあるかもしれませんね。
1回ならまだしも、何度もそういった経験をすると「私ってどうしてこんな失敗ばっかりするんだろう…」と落ち込んでしまうかもしれません。
実際私は、過去に歯科衛生士や、若手の歯科医師からそういった相談をよく受けてきました。
焦った時は「あえて10秒を捨てる」
私は、患者様を時間通りに診療室にご案内して、時間通りにお帰り頂けるよう、気を配るようにしています。
でも、やっぱりどうしても時間通りに進まないことはあって、焦ってしまうことは多々あります。
そんな時にお勧めなのが「あえて10秒を捨てる」という方法です。
焦っている時って、次のことを考えてしまっているんですよね。
「これが終わったらあれをして、あれの次はこれをして…」と、意識が「今」ではなく、「未来」に向いてしまっているのが、焦っている状態です。
でも、今が終わらなければ、未来はありません。
まずは今のことに集中する。そのためには、ちょっと開き直りともいえる10秒が必要です。
10秒急いだところで、特に変わることはない
例えば診療器具の準備をする時に、小走りになったとして、10秒節約できたとしても、特に何かが変わることはないでしょう。
それよりも、その小走りで何か器具を落として、再度取りに行く方が、タイムロスは大きいですね。
次の患者様が待っているからと言って、治療後そそくさと立ち去るのも得策とは言えません。
診療が終わった患者様は、もしかしたら何か言い残したことがあるかもしれません。
最後までお見送りをする10秒は、決して無駄ではないのです。
歯石が取れないからといって10秒焦ってむやみに器具を動かせば、患者様のお口を傷つけかねません。
焦っている時こそ、「10秒焦っても、何も変わらないか!!」と開き直る気持ちが大切です。
そして開き直ると、意識がスッと「今」に戻ってくる感覚が味わえると思います。
トイレも我慢せずいきましょう
歯科医院のスタッフに多いのが、トイレも我慢してしまう方。
確かに、トイレに行くと10秒ではすまず、数分のタイムロスが生まれてしまいます。
ただ、トイレを我慢して時間を節約しても、やはり意識の一部が「トイレ」に割かれたままになってしまうので、よりよいパフォーマンスができるとは言えません。
膀胱炎など病気になってもいけませんし、焦っている時こそ、トイレも我慢しないようにしましょう。
10秒を捨てるのは非常時のみ!
こういった記事を書くと、常日頃からゆったりお仕事をしてしまう方がいるかもしれませんので、一応補足です。
普段は、10秒を捨ててはいけません。
てきぱきと、効率よく働くことが、医院運営上良いでしょう。ご自身のスキルアップにもつながります。
ただ、すでに遅れてしまった場合や、自分自身が焦ってしまっていると気づいた場合は、10秒を捨ててみましょう。
それにより、乗り越えられる壁があると、私は思います。
今日もお読みくださり、ありがとうございました!!
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