BLOGしょう先生のブログ

第238回【矯正コラム】一般歯科医と矯正医の、学び方の違い

こんにちは!今日もお越しくださり、ありがとうございます。

今日は、矯正歯科の先生と、一般歯科の先生は、学び方が違う!というお話をしたいと思います。

 

 

小学校1年生に例えてみた

一般歯科の先生の学び方

皆さんは、小学校に入学した時、「こくご」や「さんすう」の教科書をもらったと思います。

そして、まずはひらがなの練習から始めて、ちょっとずつ文字を読めるようになったり、足し算をしたりと、1つずつステップアップしましたよね。

この、ステップアップしていく学び方をしているのが、一般歯科の先生です。

 

まずは1本の歯の虫歯を治せるようになって、次に隣り合う複数の歯のかぶせ物ができるようになって。

最終的に歯周病やかみ合わせなど、お口全体を治せる歯科医師になるように、順序だてて研鑽を積みます。

 

 

矯正歯科の先生の学び方

一方で、矯正歯科の先生は、少し違います。

 

もし、小学校1年生だとしたら

「今、ここにりんごが10個あるんだけど、みんなで食べるにはどうしたらよいと思う?」と尋ねられます。

 

手元には「こくご」の教科書、「さんすう」の教科書がありますが、どれを使ったら良いのかは教えてくれません。

また、よく見たら他にも「どうとく」の教科書があったり、「おんがく」「せいかつ」の教科書もあって…

何から手を付けて良いか分かりません。

 

とりあえず独り占めしようとして、全部かばんにいれたらお友達が怒ってけんかになって、「どうとく」を学び、みんなで分けるという発想を得たり。

みんなに平等にわけるために「さんすう」を使って集まっている人数を数えたり。

りんごが好きな人と嫌いな人、いろんな人がいることを「せいかつ」を使って学んだり。

 

そんな試行錯誤をしてゴールに向かっていくのが、矯正歯科の先生の学び方です。

問題点だけが与えられ、解決するための解法は1通りではなく、自分で解決しなさいと告げられます。

後は自分次第です。

 

 

ことわざ「木を見て森を見ず」

木を見て森を見ず、ということわざがありますよね。

小さいことに心を奪われて、全体を見通さないことのたとえとして使われていますが

「木」が基礎的なこと、「森」が全体像を表します。

 

一般歯科の先生は「木」1本からしっかりと学び、やがて森に到達します。

矯正歯科の先生は「森」に放り投げられて、やがて木に到達します。

 

ゴールは同じなのですが、順序が全く逆なのです。

 

 

今はマニュアル文化

令和の時代、今はマニュアル化された物が好まれるため、いきなり森に放り込まれて

「どうやったら解決できると思う?」

「何から始めたら良いと思う?」

と考えることが、なかなか苦手な方が多いのではないかと思います。

 

マニュアルを使って効率よく学んでいく方が、絶対に早く治療技術を習得できると思います。

ただ、どうしても矯正治療の特性上、マニュアル化が非常に難しい部分が多く、手探りで始めることが増えてしまいます。

最初は途方に暮れてしまうことが多かったこと、今でも思い出すことがあります。

 

 

似ているのに違う職種なんです

いかがでしたか。

同じ「歯科」でも、ちょっと違うってことがお分かりいただけたかと思います。

どちらが良い、悪いの話ではなく、学び方が違うんだなと知ってもらえたら嬉しいです。

 

今日もお読みくださり、ありがとうございました!

 

 

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