BLOGしょう先生のブログ
おはようございます。今日もしょう先生のブログにお越しくださり、ありがとうございます。
こちらの歩道橋は、自転車でも渡れるように長ーいスロープがあります。
小さい頃はこのスロープで一輪車の練習をしていたのですが、こんなに木々が生い茂ってなかったような気がします…
30年で人も、木も成長するのですね。
さてさて、皆さんは、口呼吸ってご存知ですか?
今日は口呼吸についてお話したいと思います。
(2020年2月初回更新、2020年12月6日最終更新)
意外と見ていない「口呼吸」
空気を鼻で吸ったり吐いたりするのではなく、口を開けて口で空気を吸ったり吐いたりする呼吸方法を口呼吸と言います。
矯正相談に来られたお母様に、「お子さんは口呼吸していませんか?」と聞くと、3つの答えが返ってきます。
・「そうなんです」と半分ぐらいの方が答えられます。
・「意識して見てないから分からないです…」と1/4ぐらいの方が答えられます。
・「してないと思いますけど」「してません」と残り1/4ぐらいの方が答えられます。
よく分からないのに、自信満々で答える方も
基本的に、「口呼吸しています」と言われる方と、「分からない」とお答えになるのは普通の反応です。
口呼吸しています、と断言できる方は、おそらくお子さんが口をポカーンと開けてテレビを見ているとか、電車でボケーっとしているお顔が気になって、口呼吸に気づいていらっしゃる親御さんです。
でも、そうでなければ、医療従事者でもない限り(あるいはお顔の専門家でなければ)リラックスしているときにお口がどうなっているかを見ている方ってあまりいらっしゃらないです。
にもかかわらず、「口呼吸はしていません」と断定的にお答えになる親御さんがいらっしゃいます。
こういった方のお答えは、鵜呑みにしないようにしています。
最近はマスクをしているので分かりませんが、「口呼吸はしていません!」と断定するお母さんの横で、口開けっ放しでお話を聞いているお子さんとか、よくいらっしゃいます。
何かを「やっている」ことを証明するのは比較的簡単ですが、「やっていない」ことを証明するのは難しいです。
「口呼吸をしていません」と断定するのは、かなり難しいんです。
「口呼吸をしているのを見た」というのは1度見たら分かりますが、「口呼吸をしていない」という状況を確認するには、お子さんの口もとを長時間見ていないといけません。
例外として、すでに口呼吸について他院で指摘をされた親御さんは、お子さんの呼吸法について断定できる場合があります。
例えば鼻炎でお悩みで、過去に耳鼻科で口呼吸の相談をされたことのある親御さん。
テレビの健康番組で口呼吸の特集などを見られて、実際にお子さんを注視された方。
そういった方は、「うちの子は口呼吸をしていない」と言えるかもしれません。
そうでなければなかなか「していない」と断言するのは難しいんです。
人間の脳は、無意識に「自分が知らない=していない」になるんでしょうね。
この記事を読んでくださっているお父さん、お母さんも、「うちの子は口呼吸していない」と断定する前に、しばらくお子さんの様子を観察してみてくださいね。
口呼吸をすると、歯はどうなるのか
さて、この口呼吸ですが、歯ならびにも影響すると言われています。
口呼吸は、基本口が常に開いているということを意味します。
口がずっと開いていると、口周りの筋肉は緩んだ状態になります。
これは、がま口財布に例えると、口金が開いているのと同じです。
口金が開いたままだと、中のお金はどうなるでしょうか。
そうです、何かの拍子にこぼれ落ちてしまいますよね。
この、こぼれ落ちてしまうお金にあたるのが、歯です。
歯も、お口が空いたままだと外に出ようとしてきます。
口の外側に歯が出てくると、どうなるでしょうか?
そうです、出っ歯になります。
口の筋肉と歯ならびの関係については諸説ありまして、上記の考えが100%正しいとは言えないのかもしれません。
しかし、私の臨床経験上正しいように感じています。
口呼吸は他にもデメリットが
口呼吸をしていると、出っ歯になるというだけでなく、他にもデメリットがあります。
それが、感染リスクの増加です。
鼻から呼吸をすると、鼻には自然のろ過システム「鼻毛」があります。
鼻毛がほこりや病原体が体内に侵入することを防いでくれます。
しかし、口呼吸をしてしまうと、ほこりや病原体は直接喉の方に流れてしまい、感染してしまいます。
また、口の乾燥にもつながります。
鼻毛は鼻の中の湿度や温度を一定に保つ働きがあり、粘膜を守っています。
しかし、口呼吸をしてしまうと、口が乾燥して、粘膜がやられてしまいます。
さらに、口が乾燥すると唾液も少なくなり、虫歯のリスクが高まります。
また、口臭もきつくなりやすいです。
つまり、口呼吸で良いことは何もないというわけです。
ご家庭で早めのチェックを!
ぜひ、お子さんがテレビを見ているときに、口が閉じているか、さりげなくチェックしてみてください。
そして、お子さんがずっと口をあけっぱなしでいるようでしたら、ぜひ、お口を閉じて鼻で息をするように言ってあげてください。
小さいうちは意識をすることで変えることができるかもしれません。
でも大きくなってしまうと、呼吸方法の変更はなかなか難しいことになってしまいます。
ぜひ、将来のためにお試しください。
今日もお読みくださり、ありがとうございました!