BLOGしょう先生のブログ
(2020/04/01 初稿、2020/06/14 更新)
おはようございます。毎朝7時更新、しょう先生のブログに今日もお越しくださり、ありがとうございます。
今日は、矯正相談でよくある質問「矯正治療中にお菓子を食べても良いですか?」について、お答えしたいと思います。
目次
矯正中も食べたいものを食べましょう
矯正装置を付けたら、おいしいものが食べられなくなるのかな…と悩む方は多くいらっしゃいます。
でも、安心してください。矯正治療中に、絶対これを食べてはダメ!というものはありません。
基本的に矯正装置をつけることはかなりのストレスになりますから、そこに食事まで制限を加えると、さらにストレスが増してしまいます。
私は基本的には食べたいものを食べることをお勧めしています。ただし、注意すべき点はいくつかあります。
今日の記事を読んでいただければ、矯正中も好きなおやつを楽しめるかと思いますので、ぜひ読んでみてくださいね。
どうしておやつが気になるの?
そもそも、矯正中になぜ、おやつを食べてはいけないと思われるのでしょうか?
それには2つ理由があります。
1つは、装置が壊れる・外れるなどのリスクが高いということ。
もう1つは、矯正中は虫歯になるリスクが高いということ。
この2つにきちんと対処できれば、おやつを食べても良いと言えます。
それぞれについて、考えてみましょう。
装置が外れないように、できれば避けていただきたいお菓子
装置が外れないように、避けていただきたいお菓子の代表は
・おせんべい
・アイスキャンデー
です。
装置が外れてしまった患者様に、何を食べていて外れたのかを聞くと、よく返ってくるお菓子です。
ちょっと硬くて、ぐっと力を入れるとパリンと割れる類のお菓子は、装置を外す方向に力を加えやすいようです。
特に成人矯正の装置(ブラケット)を歯から外れさせてしまうことがあります。
おせんべいがどうしても食べたい場合は、細かく砕いた状態で食べる(…それがおいしいのかはさておき)、アイスキャンデーはちょっと我慢して、ソフトタイプのアイスにする、などの工夫をすると良いでしょう。
矯正装置によっても、許容範囲が異なります
装置が壊れる・外れるというリスクからは、上記お菓子は要注意とお伝えしましたが、矯正装置にはさまざまなタイプがあり、取り外しのできる装置ではおせんべいなども食べられると言えます。
なぜなら、食事の時には装置を外すからです。
特にマウスピースタイプの矯正装置では、毎週新しいものに装置を交換しますので、装置も清潔ですし、食事の制限はほとんどないと言ってよいでしょう。食べることが好きな方には、おすすめの治療法です。
(ただし、お口の状態によっては、固定式の装置でしか治せないこともありますので、矯正相談時に先生に確認するようにしてくださいね。)
虫歯にならないように、できれば避けていただきたいお菓子
一方、虫歯にならないように避けていただきたいお菓子代表が
・キャラメル
・チューイングソフトキャンディー
などです。
これらが虫歯になるイメージはしやすいかと思いますが、ねばねばしているお砂糖の塊が歯と歯の間や装置の隙間に入り込んでしまうと、そこから虫歯が発生してしまいます。
好きでない方はぜひ、避けてください。
大好きな人は、特別な時だけ食べてくださいね。
ちょっと発想を変えてみましょう
ここまで記事を読んでくださった方、素晴らしいです。
しっかりと歯のことを考えてくださり、ありがとうございます。
「なるほど、パリンと割れる系の物はだめ、ネチネチ系もだめ…なるほど…」
「でも、それってさ、普通の食事でも、そういう食べ物あるやん?それもあかんの?」
って思いませんでした?
もし、そこに気づいた方がいらっしゃったとしたら、私から、心からの拍手をお送りしたいと思います。
…え、そんな拍手いらん?
さようでございますか。
おやつがダメなんじゃない、食事回数が増えることがだめなんです
実は、虫歯を予防するという観点では、おやつ自体に罪はありません。問題視されるのは、食事回数が増えることにあります。
食べ物を口に入れると、お口の中は酸性になります。そして、時間の経過とともに酸性から中性に戻ってくるのですが、戻ってくる最中におやつを食べてしまうと、再び口の中は酸性になってしまいます。
常に間食をしてしまうということは、常にお口の中が酸性になってしまうということです。
そうなると、どうなるのか?
そうです、虫歯になってしまうのです。
食事回数を増やさずにおやつを食べる裏技
そんなことは分かってるよ~でもおやつ食べたいんだよ~という方。裏技があります。
虫歯予防の観点から、おやつを1回の食事とカウントしなければよいのです。
そんなことできるの?って思われたかもしれません。
実は1つだけ方法があります。
それは、「おやつを食後のデザートとして食べる」方法です。
これならば、デザートはごはんと一緒にカウントされます。虫歯リスクの観点からは効果的です。
朝食・おやつ・昼食・おやつ・夕食・おやつ となると食事回数は6回ですよね。
朝食&アイス・昼食&クレープ・夕食&大福もち とすると食事回数は3回となります。
こうすることで、歯が常時酸性になることを防げます。
(もちろん、ダイエットとかは別の話ですからね!)
知識を持って、食べたいものを食べながら矯正を進めましょう
いかがでしたでしょうか。
矯正治療中にそこまで食事制限はしなくて良いこと、お分かりいただけたのではないかと思います。
より詳しいお話を聞きたい方は、矯正相談で歯科医師に尋ねてみてくださいね。
食べたいものを食べながら、矯正を進めていきましょう!!