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第50回【似ているけど違う】同じ歯ならびは存在するのか【矯正コラム】

おはようございます。毎朝7時に更新中のしょう先生のブログへお越しくださり、ありがとうございます。

このブログでは、2つのテーマがあります。

1つは、みなさんに少しでも役立てる歯の知識、矯正の知識をお届けすることです。

もう1つは、みなさんが普段ゆっくりお話しする機会のない歯科医師(私)が、どんな人間なのか、どんな考え方なのか、その雰囲気を少しでも知っていただけたら嬉しいなと思っています。

今日もお付き合いをどうぞよろしくお願いします。

 

 

うちの子だけ治療が遅い?

矯正治療中にときどき聞かれることがあります。

「同じような歯ならびだった隣のクラスのよしこちゃんはもう矯正終わったんですけど、うちの子はあとどのぐらいかかりますか?」

という質問です。

 

このような質問は、お答えするのが難しいです。

ご家族の方が考えておられる「同じような歯ならび」というのは、「前から見たときの歯の見え方」を指していることが多いのですが、私たち矯正医が治療をする「歯ならび」には、もう少し複雑な意味があります。

 

 

同じように見えても、矯正医としては違う状態のことも

例えば、「出っ歯」という状態。おそらく皆さんにとって「出っ歯」とは上の前歯が目立つことを指すと思います。

しかし、その上の前歯が目立つ状態も、もう少し分類することができます。

例えば、

上の歯が前に傾いて、歯が目立っている

上の歯ならび全体(上あご自体)が前に出ていて、歯が目立っている

下の顎が小さくて、相対的に上の歯が目立っている

上の歯が大きくて、歯が目立っている

などです。

これらは全て「出っ歯」と呼ばれますが、矯正医が治療をする場合は、治療方針が異なります。

その結果、治療期間も、使う装置も変わってきます。

 

また、前から見た「出っ歯」以外に奥歯にも問題がある方と、「出っ歯」以外には問題がない方だと治療期間が変わってきますし、他にも改善すべき点が重なっている方は、より複雑な治療になっていきます。

 

 

性差・個人差による成長速度にも違いがある

子どもの矯正において考慮しなければならないポイントの1つが、性差です。

一般的に女性の方が成長は早く、小学校のころは女の子の方が背が高かったかと思います。

男性は中学・高校で成長しますので、同じ治療をしていても男の子の方が期間は長くなりがちです。

 

また、個人差も大きく、同じ2年生でも歯の生え変わり方や成長速度が大きく異なります。

私が過去に見た中で最も成長の早かった子は、小学校2年生ぐらいで、全ての大人の歯が見えていた子がいました。

非常に個人差は大きいので、同じ歯ならびでも同じ治療期間とはなりません。

 

 

同じような歯ならび≠同じ歯ならび

矯正治療にはいろいろと考える要素があります。

そのため、同じような歯ならびはあっても、同じ歯ならびはほとんどありません。

また、私たちが考える同じ歯ならびと、患者様が考える同じ歯ならびの定義に大きなずれがあります。

このあたりをご理解いただけると、「あの子はもう矯正終わったのに…」と不安に思う気持ちは少し和らぐのではないかと思います。

 

 

矯正治療は登山と似ています

矯正治療は登山と似ています。

ゴール(山頂)は同じなのですが、そこに到達するまでの道は複数あります。

最短コースで一気に山頂まで行く人もいれば、登ったり下ったりしながら蛇行して登っていく人、急斜面を上ったかと思えば平坦な道を進んでまた急斜面を登る人など、いろいろな登り方があります。

どうしても他の登山者と比べたくなってしまうと思いますが、そこは私たちガイドに任せていただき、個人個人に合わせたペースでゴールを目指していただければと思います。

 

今日もお読みくださり、ありがとうございました!

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