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第58回【親の心がけ】ムーシールド治療で効果が出る人、出ない人【矯正コラム】

おはようございます。今日もしょう先生のブログにお越しくださり、ありがとうございます。

前回ハロウィンバージョンのシルバニアファミリーが患者様に好評だったので、今回はクリスマスバージョンのシルバニアファミリーを飾ってみました。

レイアウトのセンスが抜群だなあと、自画自賛しているところです。

 

違うか。

 

さて、今日は、ムーシールドに関しての記事を書きたいと思います。

 

 

ムーシールドとは

新しい読者さまのために、ムーシールドとは何ぞや?と言いますと、3歳から6歳ぐらいまでのお子さんに使用する、受け口を改善するための矯正装置です。

詳しくは別の記事に書いていますので、良ければそちらもご覧ください。

第24回【3歳から】ムーシールドって何ですか【矯正コラム】

 

 

遺伝的に骨格の大きな方には、それほどの効果は望めない

受け口になるかどうかは、遺伝的な要素と、習慣的な要素で決まります。

遺伝的な要素とは、ご家族が全員受け口であるとか、親戚のおじさんがかなり受け口であるとか、そういった状況を言います。

習慣的な要素とは、例えばずっと舌で下の前歯を押しているとか、わざとしゃくれるような顔をして、面白がって遊んでいるとか、そういうことを指します。

 

ムーシールドは、主に「口の習慣」を改善していく装置です。

そのため、遺伝的な要素が強い場合は、習慣的な要素にアプローチをしても、良い結果がでないことがあります。

でもそれは、仕方がないことです。

 

遺伝的な要素がどの程度現れてくるかは、思春期を越えなければ分かりませんので、思春期を過ぎてから、どのような治療をしていくのか検討することになります。

 

 

遺伝的な要素が見当たらないのに、治らない方がいる

一方で、遺伝的な要素はそれほどないと思われるのに、ムーシールドを使っても効果がない方がいらっしゃいます。

 

問診で、遺伝的な要素はないのにな…と思っていたのに、ムーシールドの効果が出ない場合、こんなことがあり得ます。

・実は、遺伝的な要素があって、親族に受け口の方がいらっしゃるが、そのことを親御さんが気づいていなかった。

・実は、ご主人(または奥様)が受け口だったけれども、過去に手術(外科的矯正治療)をしていたため、遺伝的には受け口の要素があることを知らなかった。

こんなことはあり得るのですが、でも、頻度としてはそれほど高くありません。

 

もっとも多い原因は、何だと思われますか。

 

 

ムーシールドを使っていない

もう、これに尽きるんですよね。

ムーシールドは、使っている人と、そうでない人の使用時間の差が非常に大きい装置の1つです。

 

だから、本当に装置を使ってくれないかな…と、あの手この手をご提案します。

でも、そうやっていろいろと寄り添って、一緒に考えたからこそ、思うことがあります。

 

装置が使えないと仰るお母さまが話す、使えない理由

装置が使えないと悩むお母さま(お父様の場合もあるのですが、基本的にお母さまがお連れになることが多いので、今日はお母さまと書きます。)が、言うフレーズには、共通点があるんです。

 

共通点(1)時間がない

・装置を付ける時間がないんです

・家にいる時間がないんです

・バタバタしているんです

・気づいたら子どもが寝ているんです

 

共通点(2)子どもに任せている系

・子どもが嫌がるんです

・すぐ外そうとするんです

・気づいたら外してるんです

・何度言っても聞かないんです

 

 

難しい問題です

歯科医院では、その患者様ごとに、どのような対応をしたらお子さんが装置に興味を持ってくれるかな?と考えて、いろいろな提案をします。

例えば、色塗りが好きな子にはカレンダーをプレゼントして、装置を使ったら色を塗ってみてはいかがですか?と提案します。

ユーチューブが好きな子には、ユーチューブを見る時には装置を使うってお約束にしたらどうですか?と提案したりもします。

どうしても忘れちゃうって子には、テレビのリモコンの横に置いて、ご家族の誰かが気づくようにしてはいかがですか?とお伝えしてみたり。

ありとあらゆるご提案を、一緒に考えます。

 

(また、例外的にはなりますが、何かしらの障害があって、どうしてもつけられない子もいらっしゃいます。

この先の記事はそういうさまざまな事情を考慮した上での記事として読んでいただきたいです。)

 

こうやっていろいろな提案をしているのですが、前述のような患者様に、この1か月どうでしたか?と聞くと、こんなお返事が返ってきます。

 

「色塗りカレンダー持ってきましたか?」

「あっ、忘れてきました。」

 

「ユーチューブ見るとき装置できましたか?」

「最初だけやってたんですけどねえ。」

 

「リモコンの横にケース置きましたか?」

「置いてました!でも中身はどこに行ったか分からなくて…。」

 

どんなことをご提案したとしても、そのご提案をしていただけなければ改善しません。

 

そして、いろいろと突き詰めて考えていった結果、最後にたどり着くセリフが

「子どもが嫌がっているので、難しいんです」「つける時間がないんです」というセリフ。

究極のゴールです。

 

 

心のどこかで、優先順位が低いのだと思う

前述のとおり、お子さんによって発達の状態が異なったり、何かしらのご病気をお持ちだったりするので、全てをひっくるめて論じることは難しいのですが、あえて書くと、やはりお母さまの心のどこかで、ムーシールドの優先順位が低いのではないでしょうか。

「子どもが嫌がっているので、難しい」という理由。確かにごもっともです。

 

でも、例えばお子さんが、トイレに行くの嫌って言ったら、じゃあ、ずっとおむつのままでいいわよってなるでしょうか?

もちろん、トイレトレーニングのタイミングは人それぞれかと思います。

でも、お母さんが諦めてしまうことはないと思います。

「うちの子はどのタイミングで、どのぐらいの月齢で頑張ったら良いか?」

「なんて声を掛けたらよいか?」とお母さんが(ご家族が)悩むものではないかと思うんです。

 

もしお子さんが、公園でお友達をパチパチ叩いていたら無理やり止めると思いますし、歯磨きを嫌がったとしても無理やり磨くと思いますし、ご飯を食べなかったらあの手この手で食べさせると思うんです。

 

もちろん全てがうまくいくわけではありません。

うまくいった、うまくいかなかったという「親御さんの成功と失敗」の繰り返しになると思います。

 

でも、ムーシールドがうまくいかないご家庭の場合、その「親御さんの成功と失敗」すらないのです。

「親御さんが諦めている」のです。

それは、お子さんのせいなのでしょうか?

 

お子さんが嫌がったら、しない。

時間がないから、しない。

これでは永遠に成功することはないです。

だって、何もしていないから。

何かをやって、失敗したら、次の取り組みをすればよいですが、そもそも何もしていなければ、私たちにサポートできることはほとんどないのです。

 

 

一緒にがんばりましょう

お子さんによってどのようにするとうまくいくかが本当に異なるムーシールドですが、うまくいったときの喜びもまた格別で、きれいになったあと、親御さんはすごく喜んでくださいます。

また、その後の矯正治療もとても楽になったり、そもそも矯正治療が必要なくなったりするので、良いことだらけです。

 

私たちはお子さんに月1回程度しか会えません。

お家では、親御さんがどれだけ真剣に向き合ってくださるかがカギになります。

そして、真剣に使ってくださった方ほど、早く終了する傾向にあります。

(もちろん遺伝的な要素など、例外はあります。)

 

ちょっとでも早く終われるように、一緒に頑張っていきましょう!

 

今日もお読みくださり、ありがとうございました!

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