BLOGしょう先生のブログ
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目次
相談に行きすぎて・調べすぎて 分からなくなるお母さん
最近矯正相談の件数が増えてきました。
インターネットであらかじめ知識を入れてから相談に臨まれる方や、何件か矯正相談を聞いて回る方もいらっしゃり、その熱意は素晴らしいと思います。
事前にリサーチをしたり、何件か相談に行った方が口を揃えて言われるのが
「結局みんな言うことがバラバラで、誰を信じて良いのか分からない」
というお悩みです。
なかなか難しいですよね。
今日はそんなお悩みの方に、「言うことバラバラ事件」がどうして起こるのか、現代社会に照らし合わせて、お話をしたいと思います。
事務仕事は、手書き派?パソコン派?
時代は令和になりはや3年目。
パソコンが普及し、デジタル化したこのご時世。
それでも、さまざまな事務仕事に手書きが採用されている会社ってありますよね。
働く若い世代としては「古臭い」とか、「めんどくさい」とか、いろんな思いがあるのではないでしょうか。
みなさんは、手書き派ですか?それとも、パソコン派でしょうか?
デジタル化しない理由
どうしてこの会社はデジタル化しないのか?
上司に話を聞いて調べてみると、色々な理由が出てくるかと思います。
・デジタル化するのに経費がかかる
・手書き文字の方が心がこもっている
・紙の方が読みやすい
・システムを変えるのが面倒
・パソコンの使い方がよく分からないから
・手書きの方が早いから
などなど。
中には一理あるなと思う意見もあるでしょう。
例えばお手紙などは、パソコンで刷られたものにはなんの温かみも感じません。
一方、手書きでコメントがあると、なんとなくその人の感情が感じ取れるような気がして、書いている相手に思いを馳せたりします。
効率を重視する人であればパソコンで文字を書きますし、文字に気持ちを乗せたい人は手書きを選ぶかもしれません。
その一方で、納得できない理由もありませんでしたか。
・パソコンの使い方がよく分からないから
なんて、どういうことやねん!って思いますよね。
歳をとると、どんどん新しいことを取り入れるのが苦手になると言われますが、「食わず嫌い」に近いものがあると思います。
ほんと困りますよね。
また、手書きの方が早いから、という理由は、言い換えるとパソコンの方が手書きより遅い!と思っているわけです。
それはもしかしたら、昔(20年以上前)に、Windows95バージョンの時にパソコンを使ってみたのかもしれません。
その時はまだまだ処理速度も遅く、あまり良いクオリティーではなかったので、「これはアカン!」と思ってしまうのも無理はありません。
そこから、パソコンのイメージが悪くなってしまっている可能性があります。
針金の矯正は「手書き文字」
矯正歯科の考え方も同じです。
Aの治療方法、Bの治療方法、Cの治療方法…
いろいろな方法が世の中にあり、それぞれにメリット、デメリットがあります。
患者様から見て、分かりやすいものだと
・歴史のある治療法と、新しい治療法
・歯を抜く治療法と、歯を抜かない治療法
などがあります。
針金を使って治す矯正治療は
・歴史のある治療法
に分類されます。
医学的根拠(エビデンス)が豊富にあると言えます。
歴史のある治療方法に安心を感じる方には、針金の矯正が向いていると思います。
先程の例えで言うと、針金の矯正は「手書きの文字」や「お習字の筆文字」にあたります。
歴史があり、熟練の技があり、個性が強く出ます。それはとても素晴らしいものです。
マウスピース矯正は「パソコン入力」
一方で、マウスピース矯正は新しい矯正です。
先ほどの例え話だと、「パソコン入力」にあたります。
そのため、昔から矯正治療をされている先生の中には、「あんなものは信用ならん!」「矯正は針金が一番!」と強く信じている先生もいらっしゃいます。
ただ、なぜ新しい装置が台頭してきているのか、悪い点ばかりではなく、良い点にも注目する必要があると私は思います。
手書き文字vsパソコン入力で考えると
手書きの文字にある温かみは、パソコン入力では、消えてなくなってしまいます。
でも、その代わり
・データを保存しやすい
・データを転送しやすい
・誰でも同じ品質の文字(読みやすい)
・誤字脱字のチェックを機械がしてくれる
など、手書きとは違う魅力があるので、選ばれているわけです。
同様にマウスピースの矯正では、針金矯正と比較して
・取り外しができるため、歯磨きがしやすい
・マウスピース装置は1週間ごとに新品になるので、長期間汚れた装置が口に入っているわけではない
・診療時間が短い
などの利点があります。
どちらかを全否定しない
パソコンと手書き、それぞれに良さがあるように、針金の矯正やマウスピース矯正、その他の矯正方法には、それぞれの良さがあります。
どちらかを全否定するのは少々危険です。
何か1つの情報で一方的な見方をするのではなく、さまざまな方面から考えて、どの矯正方法をするのか考えていただくと良いかと思います。
今日もお読みくださり、ありがとうございました!
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