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第141回【不確定要素】~転勤と矯正~いつすべきか、ポイント4つ【矯正コラム】

おはようございます。今日もお越しくださり、ありがとうございます。

今日は、転勤と矯正治療、特にお子様の矯正治療について綴りたいと思います。

 

 

矯正治療をいつすべきか

「もしかしたら転勤があるかもしれないんですけど、ないかもしれなくて…」

転勤は、長期間かかる矯正治療と相性が悪く、皆さんが悩まれるところです。

つい先日も転勤に関するご質問をいただきましたので、どのように考えるべきか、そのポイントについてまとめてみました。

 

 

1)転勤の時期

まず、転勤の時期が明確か、不明確なのかを考えます。

 

転勤時期が明確であれば、次のように考えることができます。

転勤まで2年以上あるようでしたら、すぐに矯正を始めるのが良いでしょう。

転勤まで半年を切るようでしたら、転勤後に矯正を始めるのが良いでしょう。

転勤までの期間が半年以上2年未満ですと、お子様のお口の状態によって、矯正医と判断するのが良いでしょう。

もちろん全ての状況において大原則は矯正医と相談するのが良いのですが、半年以内でお子様の矯正治療が終わるということはほぼありません。

転勤先での相談が望ましいでしょう。

 

転勤時期が不明確であれば、2つ目以降のポイントで判断していきましょう。

 

 

2)転勤先の場所

今通うか迷っている矯正歯科に、転勤後も月1回通えるのかどうか?もポイントになります。

例えば私の医院は兵庫県神戸市にありますが、兵庫県から大阪府への転勤であれば大きな問題はありません。

また、兵庫県から岡山県への転勤になったけれども、実家が兵庫県にあるので、月に1回は帰ってくるような場合も、問題はないと言えるでしょう。

(今はコロナ禍で頻繁な帰省はなかなか難しいかもしれませんが…あくまで平常時の一般論です。)

 

反対に、月1回の通院が難しい方は、転勤してから矯正治療を始めた方が良いでしょう。

 

転勤先も決まっていない場合は、さらに次のポイントについて考えていきましょう。

 

 

3)永久歯の抜歯についてどう考えるか

お子様(小学校低学年ぐらい)で矯正を行う一番のメリットは、大人の歯を抜かずに済む可能性が高まることだと私は考えています。

適齢期を逃すと、歯が入るスペースを作るためにあごの骨を拡大することが難しくなるため、永久歯を抜歯する可能性が高まります。

転勤のことを考えると矯正は大きくなってからが良いかもしれませんが、永久歯を抜歯する可能性が出てくるというわけです。

 

A)転勤が決まったら2つの矯正歯科に通わなければならないかもしれないけれど、歯を抜かずに済むことを目指し、矯正を開始する。

B)今は矯正治療をせず、将来落ち着いたときに歯を抜いて矯正することを考える。

 

どちらが良いでしょうか。これはどちらが良い、どちらが正しいということではなく、各ご家庭での価値観によって変わってくるものです。

一度ご家族で話し合ってみましょう。

 

 

4)矯正治療費に対する考え方

転勤が決まって、通い始めた矯正歯科を変えることになった場合、2つ目の矯正歯科に行くことになります。

その時、矯正治療費は引き継ぐことができません。

少し考慮してもらえることはあるかもしれませんが、基本的に矯正治療の方法は歯科医師によって異なるため、全く新しい治療となります。

 

1件目の歯科医師がA→B→Cと治療を進めていたとしても、2件目の歯科医師がC→D→Eと治療を進めることはなく、C→X→Y→Zと違う道を進めます。

もちろんゴールは同じなのですが、ゴールへ進むプロセスが異なるのです。

そのため、2件の矯正歯科に通うと、2件の費用が掛かります。

 

少しでも費用は抑えたい、という方は転勤後の治療が良いでしょう。

 

ただし、小児矯正の適齢期を逃すと矯正治療自体の難易度があがり、結果的に治療費が高額になることもあります。

転勤後に1件の歯科医院で矯正をした方が絶対に安くなる、というわけではないので、そこは気をつけましょう。

 

 

まずは矯正相談へ

今日は参考になりそうな4つのポイントをご紹介しました。

ご紹介した内容はあくまで一般的なお話で、お口の中の状態によっては状況が変わる場合もあります。

また、矯正医によっても考え方が異なりますので、迷っている場合はまずは矯正相談へ行ってみましょう。

 

今日もお読みくださり、ありがとうございました!

 

 

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