BLOGしょう先生のブログ

第190回【歯医者裏話】矯正をするかどうかは、一度家に帰って考えよう【矯正コラム】

おはようございます。今日もお越しくださり、ありがとうございます。

今日は、矯正相談に行った後の注意点についてお話します。

 

 

矯正相談に行くと、気持ちが高まる

みなさんは矯正相談に行ったことがありますか?

相談に行くと、いろんなお話をしてもらえます。

みなさんが疑問に思っていることも質問すれば教えてくれます。

矯正をしたらどんな未来が待っているのか、とか、矯正をしなかったらどんなデメリットがあるのか、なども教えてくれる医院が多いでしょう。

 

 

そのまま検査の予約を取って帰る

矯正相談を終えると、そのまま検査の予約を取って帰ることを促す医院もあります。

自然な流れではあるのですが、これはちょっと要注意です。

そこに、歯科医院の経営的な思惑が含まれていることもあるのです。

 

 

コンサルタントに指摘される「成約率」

私は開業するまでに、10件程の歯科医院で働きました。

その中には、経営のコンサルタントがいる医院もありましたし、院長先生が経営に長けた医院もありました。

そういった医院でコンサルタントに指摘される内容として「成約率」という言葉があります。

 

成約率とは、矯正相談に来られた方のうち、何%の方が矯正を始められるかを示す指標です。

成約率100%であれば、相談に来たら全員が治療を始めているということで、50%なら2人のうち1人が治療を始めたことになります。

歯科医院の中には、この成約率にこだわっているところがあります。

 

後々後悔しないように

もしあなたが「絶対矯正治療をするのだ!」と強い意志を持ってご相談に行かれたのでしたら、その場で次の予約を取って帰っても良いと思います。

ただ、まだなんとなく話を聞きに来たとか、矯正とはどんなものか知りたい、などの軽いお気持ちであれば、その場で矯正をすることを決めないようにしましょう。

帰って冷静になってから、やっぱり通えない、とか、費用が高額だ、などと後悔することがあるからです。

 

 

矯正治療は良いものだけれど

私は矯正歯科に携わる者として、矯正はみんなに受けてほしいと思う気持ちもあります。

でも、一時的な感情の盛り上がりで治療を始めてしまうのは良くないとも思っています。

子どもであればお子さんの精神的な成長度合い、習い事との兼ね合いなど。

大人であればライフプラン(結婚や転勤など)のタイミング、経済的な事情など。

ご家庭の状況に応じて、初めるかどうかを判断していただきたいと思います。

 

 

お1人お1人に、納得して受けていただくために

もしかしたら、同じ歯科業界の先生がこの記事を読まれたら「何を生ぬるいことを」と笑われるかもしれません。

歯科医院も経営が成り立たず、潰れてしまっては皆さんの治療を継続できません。

成約率を高めることは、より良い治療を提供するために必須なことだと、経営のプロには言われることでしょう。

ただ、私はそれぞれの患者様に、それぞれのご家族に、納得して受けていただいてこそ、治療の意味があるのではないかと考えています。

無理な治療開始は、患者さんにもご家族にも過度の負担をかけることになります。

しっかり相談していただいて、納得して治療を始めてくださいね。

 

 

今日もお読みくださり、ありがとうございました!

Share

SEARCH

CATEGORY

ARCHIVE