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第31回【小さな進化】マウスピース矯正が増えている理由【矯正コラム】

おはようございます。毎朝7時に更新中のしょう先生のブログにお越しくださり、ありがとうございます。

今日はマウスピース矯正の進歩について綴りたいと思います。

 

 

あまり良くなかったマウスピース矯正

昨日の記事でも少し書きましたが、マウスピース矯正は以前、あまり良い評価を得られていませんでした。

その理由として、

・マウスピースが壊れる、割れる

・全然歯が動かない

・何度も型取りをしなければならない

などが挙げられました。

特に、歯が動かないというのは、矯正治療として困りますよね。

そのため、本当に簡単な矯正にのみ、使っている先生が多かったように思います。

 

 

材質が改良された

今は、マウスピース矯正が少しずつ認知されています。

また、以前よりも適応できる人が増えており、難しいお口の状態であっても、適応できる場合が増えてきました。

(もちろん、無理な場合もあります。)

 

適応できる場合が増えてきた理由として、マウスピースそのものの材質の進化が大きなウェイトを占めていると思います。

以前私が時々使っていたマウスピース矯正の材料は非常に薄く、また柔軟性がない(固い)のが特徴でした。

取り外しを繰り返していると、割れてしまったり、変形してしまうことが多くありました。

 

また、歯ならびのガタガタが複雑になると、それぞれの歯が違う方を向いているので、はまらないということもありました。

例えば、コンセントのプラグって、2つの差し込み口が平行ですよね。

平行だから、コンセントに差し込めます。

でも、どちらかの金属部分が曲がっていたら、コンセントにさせますでしょうか?

ささらないですよね。平行じゃないから、はまらないわけです。

これと同じ原理で、歯が平行に生えていないと、マウスピースがうまくはまらないという現象がありました。

 

今のインビザラインのマウスピースは、壊れない強度を持ちつつ、柔軟性も併せ持つという、不思議な素材になっています。

どんな方が、この材料の研究開発をされたのでしょうか。

私は材料の分野には疎いので、本当にすごい研究をされているなぁと、尊敬します。

 

ただ、そのすごい研究開発の成果であるため、装置の値段は高いのですが…それだけの価値はあるんじゃないかな、と思います。

 

 

外れにくく、しっかりはまるようになった

インビザラインのマウスピースは、材質の改良だけではありません。

マウスピースが、しっかりとはまるようになっています。

これには、「アタッチメント」という部品が一役買っています。

 

アタッチメントは、お財布の「がま口」をイメージすると分かりやすいかと思います。

がま口の部分って、金具が2つ付いていますよね。

そして、それがぱちっとハマると、開かなくなります。

でも、少し力の入れ方を変えると、外れます。

 

インビザラインにも、似たような仕組みが組み込まれています。

マウスピースの方にはくぼみがつけられていて、歯の表面にはポッチをつけます。

そして、マウスピースを歯にはめ込むと、ポッチがカチッとハマり、外れなくなります。

でも、少し工夫して向きを変えるように力をかけると、外れます。

 

この単純ではありますが、画期的な発明が、インビザラインを飛躍的に向上させています。

がま口効果に関しては、またいつか詳しくお話できればなと思います。

 

 

コンピューターで作るようになった

マウスピース矯正の問題点として、「歯が動かない」という欠点があったとお伝えしました。

 

これは私の主観ですが、原因として、手作業でマウスピースを作っていたことが大きいと考えています。

私は伝統工芸や、大量生産ではない木の製品が大好きなのですが、マウスピースに関しては、機械で作る方が、良いものができると思います。

なぜなら、術者(私)と製作者(技工士)が、別々のところにいるからです。

 

みなさんは伝統工芸品と聞いて、リモートワークで制作する現場を想像しますでしょうか。

あまり想像できないと思います。

私は工芸品を作ったことがない素人なので、テレビの受け売りですが、伝統工芸品は湿度や温度の微妙な変化に応じて、ちょっとした変化をつけたりしますよね。

それを、離れたところにいる職人が形にするというのは、難しいように感じます。

 

歯科矯正は伝統工芸ではありませんが、非常に細かい技術が必要とされることは同じです。

例えば、髪の毛1本でも口の中に入れば、人は気付きますよね。

口の中というのは、1mmに満たない厚みの髪の毛でも感知できる、繊細な組織です。

 

矯正ではミリ単位で歯を移動させますので、手作業で歯を動かして、写真を撮って「これで良いですか?」とメールで送っても、それでは何も分からない。

遠方の職人がメールでやりとりをしても、なかなか良い作品ができなかったというわけです。

 

しかし現在は、技術が進歩してお口の中をデータ化し、高速の通信網を使ってパソコン上で立体的なお口のモデルを送受信できるようになりました。

それにより、パソコン上で歯を何ミリ動かすか、何度動かすかなどを遠方にいながら正確に共有できるようになりました。

その結果、歯が動かないという難点を解消することができたのではないかと思っています。

 

 

まだまだ課題もあり

ここまで、マウスピース矯正、インビザラインがいかに進歩してきたかについて、語ってきましたが、まだまだ万能ではありません。

これからも進歩を続けていく装置になると思います。

 

そんな中、あまり品質の良くないマウスピース矯正も、出回っているようです。

決して悪くない。

でも、良くはないというものが混じっているようです。

 

例えば、100円均一にもさまざまな文具がありますよね。

私が経験した、価値のない100均商品は、「スティックのりなのに、あんまりひっつかないのり」を買ってしまったことがあります。

もはやただのスティック。

かと思えば、反対に、100円とは思えない高級そうな食器が買えたりします。

 

マウスピース矯正に関しても、安いから悪い、高いから良いという関係ではなく、それぞれに良い悪いがあり、それを患者様が見極めるのが難しいのではないかと思います。

 

マウスピース矯正を全てひとまとめにして語らず、それぞれの装置に関して、見極めていただければと思います。

見極めるために、疑問点は色々と矯正医に質問してみてくださいね。

今日もお読みくださり、ありがとうございました!

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