BLOGしょう先生のブログ

第89回【冷静な視線も忘れずに】clubhouseで医療のお話を聞くときに注意すること【矯正コラム】

おはようございます。

今日は、医療従事者ではない方に向けて、clubhouseで医療に関するお話、特に歯科のお話を聞くときに忘れてはならないことをお伝えします。

 

 

clubhouseってどんな仕組み?

私もまだclubhouseを使い始めて1週間ほどですが、少しずつ使い方が分かってきました。

そして、いくつかの歯科に関するroomでお話を聞いてきました。

 

roomとはその名の通り「部屋」です。

clubhouseをしている人なら誰でも作ることができる仮想空間で、テーマを決めて、部屋を作ることができます。

例えば

「歯医者の部屋」と作ることもできますし

「仕事で疲れた人集まれー」なんて作ることもできます。

 

そして、私たちはどの部屋にでも、自由に入ることができます。

(鍵をかけて、知り合いしか入れない部屋を作ることもできるみたいです。)

 

無数にあるroomの中で、自分のスマートフォンに表示されるものは10個から20個ぐらい。

どういった規則性で表示されているのかは分かりませんが、その中から自分の気になるところに入って、お話を聞く、あるいはお話しするという仕組みです。

 

お部屋に入っただけの時は、お話をする権限はありません。

お部屋を作った人とその中心メンバーを「モデレーター」と言います。

もし、お部屋の中で話したいな、と思ったら、挙手ボタンを押すと、モデレーターの人が発言権を与えてくれて、話せるようになります。

 

お話ができるラジオって感じです。

ラジオをチューナーを合わせて聞くように、お話をしている部屋に入ります。

入るだけならラジオと同じ。

そこから挙手をすれば、話ができます。

 

 

医療系のroomもあります

私がプロフィールに「歯科医師」と書いているからかもしれないのですが、歯科医療系のroomもちょこちょこと出てきます。

これから私もroomを作ってみたいなと思っているので、いくつかのお部屋に入り、お話を聞かせていただきました。

 

なるほどーって思うことと、あれ?って思うこととがありました。

今日は特に、あれ?って思ったことを皆さんにお伝えしたいと思います。

 

 

要注意ポイント(1)プロでない人もいる

歯のroomが開催されているので入ってみると、主催者の方が歯医者や歯科衛生士ではない!というお部屋もありました。

歯の勉強をしている学生の方もいらっしゃいました。

 

主催者の方は悪気があってroomを開いているわけではありません。

例えば「歯科業界の現在を知りたいので勉強させてください」とか「分からないことがあるので聞きたい、学びたい」という主催者の方が多いように思います。

でも、途中からroomに入ってしまうと、その流れが分からないんです。

なので、話を聞いていて、勉強過程で発言している内容(つまり正しくない内容)と、正しい内容が混同して耳に入ってきてしまう必要があります。

 

特に途中から入室した場合、話題の流れを把握するまでは、全てが正しいと思わないようにしましょう。

 

 

要注意ポイント(2)話をちゃんと聞いていないのに、答える人もいる

ラジオのような特性があるので、流し聞きしている人もいます。

ちゃんと聞いていないのに、なんとなく答えられそうで、急に答えたりする人もいるんですね。

それで、質問者さんと全然かみ合ってない、ということもあります。

 

 

要注意ポイント(3)傷つけられることもある

やはり顔が見えないということもあるのでしょうか。

言葉選びが乱雑で、少々不快感を与えるような方もいらっしゃいます。

また、お話のプロではないので、話が支離滅裂になったりすることもあります。

真剣に相談したのに、なんだか悲しい…ってなる方もいるんじゃないかな?と思います。

 

 

要注意ポイント(4)自分の信念に間違いがないと思っている人も【最重要】

そしてこれが、本当に危険だと思ったのですが…

 

自分の信念や、自分が学んだことについて、間違いないと思っている人もいるということです。

 

歯科のroomでは、医療従事者ではない方が質問をすることが多くあります。

その際に真っ先に答える方(主催者ではない方)が、ものすごく自信を持って答えていることが多いんですね。

 

でも、横から聞いていて思うんです。

「それ、そんなに自信を持って言って良いことか?」

「医学的に確実に正しいと言えるのか?」と。

 

医療って、次々と新しい説が出ます。

それが正しいこともあれば、数年、あるいは数十年経って、消えていくこともあります。

私たち歯科医師も「今の知識が将来間違った知識になるかもしれない」という不安を抱えながら、自身の経験をお伝えしています。

 

ですが、そういった発想がなく、

「私は歯科関係のお仕事をしていて、その質問に対してよく知っています!!」

「私の知識は間違っているはずがありません!!」と自信満々のご回答をされる方もいらっしゃいます。

もちろん、「間違いない」と言葉に出して言うわけではないのですが、言葉に自信が満ち溢れているのです。

 

特に、歯科系の国家資格は持っていないけれど、治療コーディネーターなどをされている方はこの傾向が高いように感じました。

 

コーディネーターとは、患者様に治療プランの説明などをする専門の方で、コンシェルジュ的な役割を担っています。

どの歯科医院にもいるわけではなく、主に大きな歯科医院に所属しています。

名称はコーディネーターに限らず、いろいろな名前がついています。

 

そのような方は、大学で歯科の勉強をしたわけではありません。

つまり、基礎知識がない状態から、1つの歯科医院で歯科に関する勉強をしている方です。

そのため、1つの歯科医院の考え方にどっぷりと浸かっています。

 

また、何度も患者様に治療に関する説明をしているので、非常に流ちょうに、患者様の心に響く話し方が上手です。

でも、そのお話の内容は、あくまでも1つの歯科医院の考え方です。

他の医院でも、どの歯科医院でも同じ話をしているか?というと、そうではないんです。

 

そういった回答って、私たちはハラハラします。

でも、医療従事者でない方には

「へえ、そうなんだ。」って思われやすいんです。

なぜなら、自信が言葉にみなぎっているからです。

 

そういった助言を鵜呑みにしてしまうと、ちょっと良くない未来が待っているのではないかなと、心配しています。

「そういった説もあるんですね」ぐらいに受け取っていただくと良いかと思います。

正しいかもしれないし、正しくないかもしれないんです。

 

 

まとめ:素人の集まりだと認識したうえで、楽しむツールと心得る

医療は、非常に繊細な分野です。

正しいことがあるようでないような、また、正しかったことが正しくなくなったりする分野です。

clubhouseに集まっている人たちは、私も含め、素人の集まりです。

 

私は歯科医師で、矯正を専門にしているので、矯正の話をしますが、あくまでも1個人の見解としてお話をしています。

医学的に(統計的に)絶対に正しいとは言えません。

そういう意味では、素人とほとんど変わりません。

 

たくさんの論文を読み、比較検討しているような大学研究者の方が、テレビで発言するのとはわけが違います。

そのあたりの大前提を理解したうえで、楽しむツールとしては、とても良いのではないかなと思いました。

 

今日もお読みくださり、ありがとうございました!

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